【解説】日朝“極秘接触”か…日本政府の反応 交渉ルートは?
■総理直轄の正規ルートの現状は?
鈴江キャスター 「そうすると、総理直轄の正規のルートの動きは現状、どうなっているのでしょうか」 政治部・江口記者 「水面下の動きはあります。ある政権幹部は『今の膠着(こうちゃく)状態は打破しないといけない。首脳会談は必ず実現したい』と話すなど、北朝鮮側との接触を試みていることは認めています」 「総理が拉致問題の解決を目指して、日朝首脳会談に強い意欲を示しているだけに、この正規ルートでも模索されているのは間違いありません」
■拉致問題が動く可能性は
鈴江キャスター 「拉致被害者のご家族の皆さんは、待ち続けています。首脳会談が実現し、拉致問題が動く可能性はあるのでしょうか」 政治部・江口記者 「決して楽観的な状況ではありません。ある政府関係者は、『北朝鮮は今、ロシアと近づきすぎて、日本との対話が必要な状況ではない』と指摘していました」 「つまり、北朝鮮側は今、ロシアに頼れるので、日本から経済協力などを得ようと関係改善に積極的になる状況にはないというわけです」 「拉致被害者や家族が高齢化する中で、北朝鮮との交渉の進展が急がれていますが、なかなか明るい見通しは立っていないのが現状です」