独身で実家に住んでいますが「親への援助」をしていません。定年を迎える親のためにお金を入れるべきでしょうか?
仕事をして収入がある状況でありながら、実家に住んで生活費を負担していなかったり、親への援助をしていなかったりする方もいるでしょう。しかし実際には、生活費として一定の費用がかかっているケースが考えられます。 そこで今回は、定年を迎える親のために援助や仕送りをする必要があるのか考えてみました。親への援助や仕送りを検討している方は、ぜひ参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
実家暮らしで実家にお金を入れている人の割合
はじめに、実家暮らしで実家にお金を入れている人の割合について確認しておきましょう。 保険マンモス株式会社が実家暮らし中の男女500人に行ったアンケートによると、実家にお金を入れていると回答した人は全体の約74%です。実家にお金を入れている人の割合は年代によっても変動があります。 ・19歳以下:約42% ・20~30歳:約64% ・31~40歳:約79% ・41~50歳:約74% ・51~60歳:約74% ・60歳以上:約100% 上記は親の経済状況などを加味していないデータであるため、親が年金暮らしなどの場合は子どもが支援する割合がより高くなる可能性があります。 また、同アンケートによると、20万円以上実家にお金を入れている世帯もあるとのことです。
定年後に必要な生活費
次に、老後の生活に必要な生活費について見ていきます。 総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯と65歳以上の単身無職世帯におけるひと月の消費支出と、公的年金などの社会保障給付を含めたひと月の実収入は次の通りです。 【65歳以上夫婦のみの無職世帯】 ・実収入:24万4580円 ・消費支出:25万959円 【65歳以上の単身無職世帯】 ・実収入:12万6905円 ・消費支出:14万5430円 上記に社会保険料や税金などの非消費支出も加わると、65歳以上夫婦のみの無職世帯の場合は3万7916円、65歳以上の単身無職世帯の場合は3万768円が毎月不足します。さらに実家暮らしの子どもの生活費も負担しているケースでは、子どもから毎月お金を入れてもらわなければ生活が苦しくなることもあるでしょう。 老後は若いころに比べて病気や介護のリスクが高まるため、援助を考える際は毎月の不足分だけではなく、老後における医療や介護の費用も考慮するとよいでしょう。