「現役時代ご法度だった」…五十嵐亮太も参加「ヤクルトOB大型バイククラブ」本誌記者くたくた密着記
ヤクルトのOBらで結成されたバイククラブ『東京ヤクルト輪団』については、『FRIDAY』(’24年10月18・25日号)で報じた。実は取材した本誌記者も、学生時代ツーリングサークルに所属していた大のバイク好き。マニアの目線で、あらためて半日密着した『ヤクルト輪団』のバイク愛に満ちた活動を振り返りたい――。 【圧倒的存在】五十嵐亮太も参加「ヤクルトOB大型バイククラブ」超ド迫力!ツーリング写真 『ヤクルト輪団』が9月17日にツーリングするという情報を掴んだのは、残暑の真っただ中だった。中央自動車道の石川パーキング(東京都八王子市)に朝7時半集合とのこと。やや早めに到着すると、すでに7台の大型バイクが集っていた。屋外のテーブルでは、大柄の男性グループが談笑している。中央にいたのは、同クラブの発起人で元投手の西沢浩一氏(61)だ。 ドドドッ……! しばらくすると、図太いサウンドを響かせた巨大な『BⅯW R18』 が到着する。 「いや~、渋滞に巻き込まれて」 半キャップにTシャツ姿で颯爽と登場したのは、いまやMLBの野球解説者で引っ張りだこの元メジャーリーガー・五十嵐亮太氏(45)だ。『球界のキムタク』と呼ばれていた五十嵐氏は、ヤクルトからメジャーリーグに挑戦し、ニューヨーク・メッツやヤンキースなどで活躍。帰国後は古巣のヤクルトでプレーし’20年いっぱいで現役生活を終えた。 ◆「フライデーさんがいるからですよ」 ドジャースの大谷翔平の活躍で、テレビで観ない日はないほど多忙をきわめる『イギー』こと五十嵐氏。貴重なオフにもかかわらず、仲間とツーリングで過ごしたいというバイク熱を感じさせられる。 パーキングに集まったのは、コテコテにカスタムされたハーレーの『ソフテイル』や国産で人気の旧車『カワサキ ゼファー1100改』だ。その他『トライアンフ』や『ホンダ レブル』などがズラリ。大型バイクが大半とのことで、ペースに遅れをとらぬよう記者も40年前の『スズキ GSX1000Sカタナ』に乗って参加。『ヤクルト輪団』のステッカーを手渡され、揃った『ナイン』で静岡県の白糸の滝を目指す。 中央道からシフトし、東富士五湖道路を下り国道に出るや暑さが増したように感じる。一行は法定速度50㎞を厳守し安全運転。風は感じるものの、安全性を重視したライダースウエアを着ているとエアコンの室外機の前に立っているようだ。Tシャツをなびかせ、気持ち良さげに走行している五十嵐氏がうらやましい……。 ――徹底した安全運転ですね。普段から心がけているのですか? 「フライデーさんがいるからですよ」 とメンバーのひとりが笑う。 ◆「引退前から決めていました」 途中、休憩を兼ねた取材タイムで道の駅『なるさわ』へ。ここでは主役の五十嵐氏を撮影した。1800ccのいかついバイクに跨ぎポーズを決める五十嵐氏。右ヒジに残る、’06年に受けた大谷翔平と同様のトミー・ジョン手術の痕が痛々しい。五十嵐氏が語る。 「現役時代に経験したかったのがバイクとスキーなんです。2つの趣味は、アスリートにとってはきわめてリスキーなのでご法度だった。そのため引退前から、教習所へ通い大型二輪免許を取得することを決めていました」 有言実行の五十嵐氏は、夢を2つとも叶えたという。 一行は午前11時に目的地の白糸の滝に到着。都内の暑さとはうって変わり、マイナスイオンを吸収できる至福のオアシスだ。集合写真を撮り、食堂で有名B級グルメ『富士宮焼きそば』に舌鼓を打つ。 「地方遠征などで宿泊が難しいので、『日帰りツーリング』がほとんどなんです。『智さん』と2人だけで小田原に魚を食べに行ったこともあります」(メンバーの一人) 『智さん』……。かつて高速スライダーの使い手で名を馳せた、伊藤智仁氏(54、ヤクルトの現投手コーチ)もメンバーに名を連ねているという。 早めのランチを済ませ、正午前には白糸の滝を後にした。解散場所の東名高速・足柄サービスエリアに着いたのは15時を回ったころ。走行距離300㎞ほどのツーリングだった。たかが半日、されど半日。記者がくたくたになった一方で、束の間の休日にツーリングを楽しんだ『ヤクルト輪団』メンバーの表情からは、疲労はうかがえず満足感が漂っていたのが印象的だった。
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