経済団体、政治圧力を懸念 日米、日鉄買収審査巡り
【ニューヨーク共同】日米の経済団体は11日、日本製鉄によるUSスチール買収を巡り、計画の審査に「政治的圧力がかけられているのを懸念する」とする書簡を公表した。計画を審査している対米外国投資委員会(CFIUS)の委員長を務めるイエレン米財務長官宛て。バイデン米大統領が買収を阻止する方向だと報じられる中、米政府に対し、慎重な対応を促す狙いとみられる。 書簡は経団連のほか、全米商工会議所などの連名。CFIUSが日鉄に対し、買収には安全保障上の懸念があると伝えたとの報道も出ている。 書簡では「CFIUSのプロセスが、政治的意図を推進するために利用され、米国経済と労働者を危険にさらしている」と指摘。その上で政治的干渉が強まれば「米国の投資環境は著しく損なわれる」などと強調した。