リンゴ日報創業者の裁判で“共謀者”と菅野志桜里氏を名指し 中国・香港渡航にリスクも?「主権の侵害にあたる」「国民や国家が悪いのではなく指導者の問題だ」
菅野氏は「これまでに17人の邦人がスパイだということで身柄拘束され、日本のビジネスマンが中国から逃げ出すような環境を自ら作ってる。ウイグルでの強制労働に関しては、関与した部品が入っている疑いのある車が、アメリカの港で何千台も留め置かれ、その部品を交換するまで一切入れない。この動きがEUにも広がり、相当なダメージを受けるはずなのに、締め付ける方針から転換できない。ただ、日本は緩い。強制労働のリスクがある車は日本などに持ってきて、リスクがない車はアメリカに持っていくという状況も起きている。日本が抜け穴になってはいけない」と危惧した。
■阿古氏「“中国”という主語の中にはいろいろな人がいる」
一方で、阿古氏は「“中国”という主語の中にはいろいろな人がいる」と指摘する。「トップ以外の政治家にも政策があるし、“経済を良い方向に動かしたい”という人もいる。ただそういう声を上げにくい。周辺の人たちが凝り固まって動きが取れない状況にある」。 NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星氏は、中国でNPO活動をする若者から「会ってほしい」と依頼を受けるという。「中国ビジネスに詳しい人に話を聞くと、“この団体の代表は共産党に中立を装ったことを言っていた”と親切心で警告してくれるが、実際に会ってみると、色々と思うことがあるのが分かる。若い人たち全員が共産党に万歳なわけではないので、対話を止めてはいけない。今、日本の若者がやれることがあるとしたら対話ではないか」と投げかける。
これに阿古氏も賛同。「制限がある中で、いろいろな手段でつながっていたり、注意をしながらパイプを作ろうと若い人たち同士が活動をしている。私が彼たちに言っているのは、“中国にどんどん行きなさい”と。“私の学生だとは言わなくていい。見て、言葉も勉強しないと、良いところも悪いところもわからない”と伝えている」と述べる。 ウィリアム氏は、「人権侵害があるのは確かだが、だからと言って関係を一切断つべきではない。今、ロシアは戦争をやっているが、いろいろ理由があるわけだし、まず交流を深めてほしい。香港はまともな投票制度がなかったから、デモに発展して、弾圧されて、今の状況に陥っている。それを伝えるためにも交流が大切だ」と訴えた。