井戸水から「PFAS」検出、国の暫定目標値を超える濃度…市内2か所
健康被害が懸念されている化学物質「 PFAS(ピーファス)」の一種の PFOS(ピーフォス)と PFOA(ピーフォア) について、和歌山市は20日、市内2か所の井戸水から国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノ・グラム)を超える濃度が検出されたと発表した。目標値を超える濃度で見つかったのは和歌山県内で初めて。
PFASは有機フッ素化合物の総称で、フライパンのコーティングなどに使われてきた。自然界で分解されにくく、人体に長く残留するとされ、健康への悪影響が心配されている。
発表では、市が11月に市内6か所の井戸水を調べたところ、園部と加納で、目標値を超える濃度が検出されたという。PFOSとPFOAの合計は、それぞれ1リットルあたり62ナノ・グラム、99ナノ・グラムだった。ほかに調査した六十谷、北、福島、岩橋では目標値を下回った。水道水への影響はなく、健康被害は確認されていない。
市環境政策課は「井戸水は飲用せず、水道水を利用してほしい」としている。