ガザ人質奪還で274人死亡 ハマス「残虐な犯罪」非難
【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラトでイスラエル軍が8日に実施した人質4人の奪還作戦で、ガザ保健当局は9日、死亡した住民らが274人に上ったと発表した。負傷者は698人。イスラム組織ハマスは8日の声明で残虐な犯罪行為だと非難した。イスラエルのネタニヤフ首相は記者会見し、ハマスが人質解放に応じなければ「全員帰還までどんな手段でも使う」と述べ、軍事作戦の継続を主張した。 ガザ保健当局は9日、昨年10月の戦闘開始後のガザ側死者は3万7084人になったと発表した。 ハマスは声明で「イスラエルが犯した罪を問うよう国際社会に求める」とし、多くの人質を依然拘束しているとして対抗する姿勢を示した。イスラエルとハマスを仲介するエジプトは「最も強い言葉で非難する」との声明を発表。ヨルダンも「戦争犯罪」だとし、アラブ諸国にイスラエルへの反発が広がった。 イスラエルメディアによると、救出された人質4人は200メートルほど離れた二つの民家で拘束。軍は周囲に多数の民間人がいる中で奪還作戦を実行した。