「PK戦はキーパーがすごく不利なので、少しでも後押しできたら」

攻守両面でタフに戦った仲田。写真：窪田亮

［高校選手権２回戦］昌平（埼玉）１（４PK３）１米子北（鳥取）／12月31日／埼スタ 【選手権PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹！ 初代から最新19代目の藤﨑ゆみあまで「歴代応援マネージャー」を一挙公開！ 　12月31日、第102回選手権の２回戦で米子北は昌平と対戦。後半７分に柴野惺の右足弾で先制したが、後半40＋４分に同点弾を決められ、PK戦の末に敗れた。 　悔しい敗戦となったが、攻守に存在感を発揮したのがMF仲田堅信だった。キャプテンマークを巻き、ボランチでスタメン出場。持ち前のセンスを活かした浮き球の縦パスや、的確な位置取りでのパスカットなどを披露した。 　また、ピンチの場面では大きな声やジェスチャーで仲間に気合いを入れ、チームを盛り上げた。 　PK戦でもチームメイトを鼓舞した。１人目のキッカーがともに失敗した後の２人目で登場すると、ど真ん中に豪快に叩き込む。その直後に、GK尾崎巧望のもとに駆け寄ると、自身がつけていたキャプテンマークを尾崎の左腕に巻き付けた。 　この行動を、仲田は次のように振り返った。 「PK戦は、キーパーがすごく不利なので、少しでもキーパーの巧望を後押しできたらと思い、キャプテンマークを託しました。本番でのPK戦は、今回が初めてでした。絶対に、巧望に任せようと思って、準備していました。『巧望が止めてくれ。お前に任せたぞ』と声をかけました」 　結果は先述したとおり、PK戦で悔し涙をのんだ。仲田は「５秒、10秒が試合を左右するところなので、その部分の甘さが試合が出ました。１、２年生はよくやってくれたと思います。ただ、完全に力不足だったと思います」と悔しがる。 　自身についても「１年間、チームに迷惑ばかりかけてきていたんですけど、チームを救うことがなかなかできなかった大会になりました」と反省した。 　卒業後は、大学に進みサッカーを続ける。今後に向けて「高校での日本一を目標にやってきたんですけど、目標を果たせなかったので、大学日本一を目ざし、また一から切磋琢磨していきたいです」と決意を語った。 取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）