衆院選にらみ動き加速 福島県関係の現職議員、相次ぎ地元入り
立民、引き締める
前回衆院選で県内5選挙区のうち3選挙区を制した立民は、四つになった選挙区全てでの勝利を掲げる。全国では島根1区など衆院3補選や静岡県知事選で勝利を重ね、県連幹部は「県内はこれまでも良い形で勝負してきた。全勝を目指し活動を展開する」と見据える。 しかし、立民も盤石といえる状況にはない。与党への逆風にもかかわらず、立民の支持率は伸び悩み、福島4区では候補者擁立が難航する。立民、社民、国民民主各党県連と県議会会派「県民連合」、連合福島でつくる5者協議会の枠組みは維持されるが、区割り見直しの影響は未知数だ。今後の政局で状況が変わる可能性もあり、衆院議員の一人は「(追い風が)いつ逆風に変わってもおかしくない」と気を引き締める。 次期衆院選は、共産党の新人熊谷智氏が立候補を表明し、流動的な面が残る福島4区を除けば、県内各選挙区は与野党対決が有力視されている。 ただ、一時的に強まった解散風が収まり、有権者の受け止めは冷静だ。現職2人がそろって姿を見せた会津若松市の催し会場。2人の話を聞いた同市の60代男性は「(国会は)政治資金の話ばかりだった。国内や県内にたくさんの課題がある中、もう少し実のある議論はできなかったのか」と冷ややかだった。
福島民友新聞