【宇都宮競輪・GⅡ共同通信社杯】地元の真杉匠が歓喜のV
真杉が地元で歓喜のVゴール。宇都宮競輪場で開催された『第40回共同通信社杯』（GⅡ）は最終日の16日、11Rで決勝が行われ、真杉匠（25）＝栃木・113期＝が大会初優勝を飾り、賞金2890万円（副賞含む）を手にした。ビッグレース制覇は通算4度目で、GⅡ優勝は7月のサマーナイトフェスティバルに次いで2度目。2着は古性優作で、3着には恩田淳平が入った。 ◇ 地元S班戦士のプライドを胸に、「優勝だけを狙って」挑んだファイナル。真杉にとっては苦しい展開となったが、俊敏に立ち回れる多才ぶりを生かして窮地を脱すると、最後は直線一気にVゴールへ。ファンの熱烈な声援に右手を挙げて応えると、ウイニングラン後にはスタンドにヘルメットを投げ入れ、関東の仲間たちによる胴上げで3度宙を舞い喜びをかみしめた。 「正直、直前の練習ではどうしようもなく調子が良くなかったけど、何とか修正できた感じでしたね。昨年の地元記念のときの声援もすごかったけど、今回はもっとすごかったです」 地元の若きエースとして期待を集めながらも、イメージとのズレがあり序盤から試行錯誤の連続。首をかしげる場面もあったが、敬愛する先輩レジェンド・神山雄一郎から「いろいろと助言をいただいた」ことも精神面、技術面でプラスとなり、セッティングがかみ合った準決勝を力強く押し切ったことで自信も回復。S班として迎えた初の地元ビッグを最高の形で締めくくって笑顔も取り戻した。 「今年はいろいろとあって、けがで出遅れてしまって。記念準決でも負けまくったりしたけど、ここで何とか立て直せたかなと思う。でも、まだ〝らしい〟走りができていない。ここから戻していきたいですね」 年初に練習中の鎖骨骨折でハンディを背負いながらも、徐々に昨年GⅠ2冠の底力を発揮して7月サマーナイトFで復活V。今回のGⅡ2連続Vで賞金ランクも6位と、ついにグランプリ出場圏内へ浮上した。 「これでグランプリに近づいたと思うので、強気に攻めていければ。しっかり（GⅠを）優勝してグランプリの切符を取れるように集中していきたいですね」
