アパートの駐車場で「洗車」している人を見かけました。洗車代が節約できそうとは思いますが、ルール的には問題ないのでしょうか?
駐車場付きのアパートは一般的ですが、駐車場で車の洗車をする行為は許されているでしょうか。駐車場は、いわゆる共用部分と呼ばれているスペースの1つです。共用部分の使い方には一定のルールがあります。 本記事では駐車場での洗車における契約上のルールや問題点、洗車料金について解説します。アパートなどの共同住宅に居住している人は参考にしてください。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
洗車スペースのない賃貸物件の駐車場で洗車をしてはいけない理由
洗車スペースが設けられているアパートもありますが、洗車スペースがない場合は原則として駐車場での洗車は認められていません。 洗車が認められていない理由は、駐車場はアパートの共用部分に該当するからです。共用部分の利用にはルールがあり、それを逸脱した行為は認められません。洗車が認められない理由を具体的な例で解説します。 ■そもそも水道の利用が認められない 駐車場で洗車をするということは水道を使用することになりますが、その水道は共用部分に設置されています。 一方でアパートの住民は、共用部分の管理や保全のために共益費を支払っているのが一般的です。共益費には共用部分の保全にかかるお金を居住者全員で支払う目的があるので、水道を個人で使用することは認められません。つまり、洗車のために共用部分の水道は利用できないルールなのです。 ■駐車スペースを汚してしまう 洗車をする行為は車の汚れを落とすことなので、洗車をしたあとは駐車場が汚れてしまいます。駐車スペースが汚れてしまうと、清掃するためにお金がかかることもあるでしょう。 個人的な行為によって発生した費用について、居住者全員から集めた共益費で賄うと不公平が生じてしまいます。したがって、駐車場での洗車には問題があります。 ■他の居住者の車を汚すとトラブルになる 契約上のルール以外でも、駐車場で洗車をすることでトラブルが発生する可能性があります。最も考えられるトラブルは、他の居住者の車を汚してしまうことです。自分の車さえきれいになれば、他の車は汚れても構わないという考え方はトラブルのもとになります。 余計なトラブルを発生させないためにも、洗車スペースのない駐車場では洗車しないようにしましょう。