【闘病】乳がんで『もしかしたら死ぬのかな』とは考えた 乳首・乳輪は摘出
「なにがなんでも諦めない」という気持ちで病気に向き合った
編集部: 病気が判明したときの心境について教えてください。 高辻さん: なんとなく覚悟みたいなものはあったのですが、実母と一緒に病院に行って、実母が先に泣き崩れたため、自分は取り乱すこともできませんでした。ただ、「もしかしたら死ぬのかな?」とは考えました。とても不安だったのを覚えています。 検査が進むにつれて、何がなんでも諦めないし、立ち向かうという気持ちに変わっていきました。あまり時間を空けずに手術を受けることが可能だったため、毎日忙しくして考える時間がなかったのもよかったのかもしれません。 編集部: 発症後、生活にどのような変化がありましたか? 高辻さん: 大好きな温泉に入れなくなるかなと思い、主人が気を遣ってくれて(手術の前に)あちらこちらの温泉に連れて行ってくれました。 編集部: 乳がんに向き合う上で心の支えになったものを教えてください。 高辻さん: 心の支えは、やはり家族でした。 編集部: もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか? 高辻さん: 「規則正しい生活、暴飲暴食をしない。なるべくストレスを溜めないように生活しようね」と伝えます。
今年で10年、経過観察が終了する
編集部: 現在の体調や生活などの様子について教えてください。 高辻さん: 乳がんと診断されてから、今年(2024年)で丸10年になるので、経過観察は終了になります。乳輪と乳首は作っていませんが、乳がん手術と同時に形成外科手術をしました。 背中から脂肪と皮膚と神経をとって移植し、胸の膨らみは作ってもらったので、温泉には行っています。また、仕事にも復帰して頑張って働いています。体重も発症前以上に戻っています。 編集部: 同じ病気を抱えていらっしゃる人へのメッセージをお願いします。 高辻さん: 諦めず、なりふり構わず、できることを全部してほしい。自分らしく、前向きにとお伝えしたいです。 編集部: 医療従事者に望むことはありますか? 高辻さん: 患者はあらゆる可能性を探しています。その気持ちに寄り添って、いろいろな治療方法を提案してほしいです。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 高辻さん: 少しでも身体がいつもと違っていたら、早めに病院受診をしてほしいです。そして、どのようなことがあっても前向きに考えていってほしいです。