御手洗菜々アナをサッカーに惹きつけた本田圭佑の解説「近所のお兄ちゃんが隣で教えてくれる感じ」
【先輩アナからルールを勉強中】 ──名場面であるスペイン戦の「三苫の1ミリ」についてはどう思いました? せっかく入ったゴールだったので、VARで審査されている時は日本のゴールになってほしいという気持ちだけでした。ラインからボールが出たらダメなんだろうな、くらいの想像はしてはいましたが、ルールとして、ボールがラインに1ミリでもかかっていたらセーフというのは初めて知りました。 ──ルールでは、たとえば「ファウル」や「オフサイド」も理解するのは大変ではありませんか? 初めて見た時はファウルの対象となるプレーと、そうじゃないプレーの区別がまったくつきませんでした。基本的に体が当たったら全部ファウルだと思ってしまいます......。 ──競り合いの時に相手のユニフォームを手でつかんでしまったり、ボールの奪い合いと関係のないところで体当たりやタックルする、あるいは相手を故意に倒したり、危険なプレーなどもファウルになりますよね。 それを一瞬で見分けるのが難しくて......。サッカーを見始めて最初の頃は、ただ単にぶつかっただけにしか見えないんですよ。選手が倒されたのにファウルにならないこともあるじゃないですか。いまだに違いがわからなくて困っています。 オフサイドに関してもそうです。ルールはカタールW杯の時に調べて、「守備側のチームのフィールド内で、待ち伏せを防ぐ行為」というのは理解しました。でも、選手や審判は、オフサイドかそうじゃないかをすぐに判断してるじゃないですか。「なんであの一瞬でわかるの!?」って、いつも思っています。 『KICK OFF! J』で一緒にMCを務めている齋藤慎太郎アナウンサーに現地取材で試合を観戦している際には、「なんでこうなるんですか?」とルールについて聞きながら学んでいるんですけど、もっと勉強していきたいです。
【毎週観戦で気づいたサッカーの魅力】 ──『KICK OFF! J』は昨年10月に放送開始しましたが、新番組のMCを任された時はどんな心境でした? 最初は「なんで私?」っていう驚きの気持ちが大きかったです。慎太郎さんはニュースや試合中継も担当されていて、プレーヤー歴16年と知識も経験も豊富ですけど、一方の私はほぼ初心者。足を引っ張ってしまうのではないかという思いでいっぱいでした。 ──そのなかで約半年、実際にサッカー番組に携わってみて心境の変化はありましたか? ありました。担当になってほぼ毎週、試合を見に行く機会をいただいたんです。そのおかげで、スタジアムの熱気やサポーターの熱量のある応援、今まさに選手が勝負している緊迫感を目の前で味わうことができました。はじめは右も左もわかりませんでしたが、今ではこの魅力をもっといろんな人に知ってほしいなっていう気持ちが日々強くなっています。 ──ちなみに、番組で初めて現地取材したスタジアムはどこですか? 川崎フロンターレのホーム(Uvance)とどろきスタジアム(by Fujitsu)です。ちょうどFC東京との「多摩川クラシコ」でした。試合が始まる前からスポットライトが会場を照らして、ファンがワッと盛り上がる。印象としては、適切な表現かはわかりませんが、ミュージシャンやアイドル、人気アーティストのライブ会場みたいだと思いました。