9年ぶり甲子園ボウル制覇の立命大「夢か現実か」 山崎大主将の先制TDから接戦制す
■立命大45-35法大(アメリカンフットボール 甲子園ボウル=15日) 勝利の瞬間、立命大の勝ちどきが甲子園に響き渡った。法大との点の取り合いを制し、9年ぶりに日本一の座を奪回。主将のRB山崎大は目に涙を浮かべながら「最高で、頭が真っ白です」と喜びをかみしめた。 キャプテンがいきなり魅せた。キックオフをリターンした後、最初の攻撃シリーズで60ヤードを駆け抜け、わずか25秒で先制TD。体を回転させながら密集地帯を抜けて道が開けると「夢か現実か分からない感じだった」。夢見心地で左サイドを独走した。 その後は一進一退だったが、第4クオーター、3点差に迫られた終盤に大きなプレーが出た。普段はパスの受け手のWR仙石にボールを持たせ、山崎大が先導して走って道を開け、28ヤードのTDランに成功。10点差に広げ、勝利を決定づけた。キックオフを短く蹴ってマイボールにさせるオンサイドキックも決めるなど、この日のために準備してきた作戦を存分に発揮した。 会社員から転身し、今季から指揮を執る高橋監督は「(会社を)辞めんほうがよかったんちゃうか、というぐらいしんどかった」と振り返りながら「本当にやりがいがあり、濃い1年を過ごすことができた」とうなずいた。苦しみながらも挑戦する日々はまだまだ続いていく。(大石豊佳)