超異例! 阪神レジェンドOB大集結でシーズン中の甲子園で野球教室開催 掛布OB会長が指揮
阪神OB会が球団創設90周年となる来季、記念事業の一環として甲子園球場で大規模な野球教室を開催することが26日、分かった。第8代のOB会長に就任した掛布雅之氏(69)が陣頭指揮を執り、ゴールデンウイーク期間中での開催を目指して日程を調整中。野球人口の拡大を念頭に据えたシーズン中では超異例の試みで、猛虎が誇るレジェンドOBたちが子供たちと汗を流す。 猛虎のレジェンドOBたちが、子供たちのために一肌脱ぐ。11月の総会で掛布氏がOB会長に就任。かねて「OB会としても野球の底辺拡大に向け、野球教室などに積極的に取り組みたい」とプロ野球、そして阪神の将来のためにも野球普及活動の重要性を強調していた。これを受け、OB会が一致協力して野球教室を実現する計画が具体化している。 掛布OB会長の構想に、阪神球団、甲子園球場も素早く反応した。実務者での準備、検討に既に着手。来年のゴールデンウイーク中に、甲子園球場でOB会主催の野球教室を実施する方針が固まった。日程は調整中で、募集要項が固まり次第、年明けにも詳細が正式に発表される。 シーズン中に甲子園球場で野球教室を開催するのは超異例だ。グラウンドは阪神の公式戦でベストコンディションを保つことを最優先しており、他のイベント開催については慎重に判断する。特に不特定多数が参加する野球教室についてはシーズン中、シーズンオフを問わずグラウンド内で開催した例は近年、見られない。 球団では、来年1月1日から球団本部と同格の組織として「野球振興室」を新設する。野球人口減少の対策に乗り出す中で、掛布OB会長の実現にかける思いと球団の目指すべき取り組みが一致。来季は球団創設90周年でもあり、記念事業として、甲子園での野球教室開催にGOサインが下った。グラウンドを整備する阪神園芸も全面協力する構えだ。 夏休み中の開催は高校野球期間とも重なるため、4月29日から5月6日までのゴールデンウイーク中の開催が濃厚。5月2日からは甲子園でのヤクルト3連戦が予定されているため、その間を除く中から候補日を絞る。また、チーム単位での参加とするか、個人参加も可能か否かを実務者レベルで協議中だ。 実現すれば、甲子園が野球少年、野球少女の声で埋まるという掛布OB会長の夢も実現する。現役をともにした岡田彰布オーナー付顧問、若手では鳥谷敬氏、糸井嘉男スペシャルアンバサダーらをはじめ、全OBに参加を呼びかける方針。これまでにない規模での開催に向け、急ピッチで準備を進める。 ○…球団創設90周年を迎える来季、ユニホームを変更する。ホームは、帽子を黒で統一。従来の黄色いつばはなくなる。ウエアは黒と白で統一したシンプルでクラシックなデザインになる。90周年のキャッチコピーは「鼓動を鳴らせ。虎道を進め。」で、これが藤川新監督1年目のチームスローガンの位置づけになる。また、来年4月8日の甲子園開幕戦(ヤクルト)では、球団史に名を刻んだOBが、ユニホームを着て登場するイベントが計画されている。