25年のアジア太平洋地域IPO、インドと豪州がけん引へ 中国は低調
Scott Murdoch [シドニー 20日 ロイター] - 2025年の新規株式公開(IPO)は、インドとオーストラリアの好調が中国の低迷を補い、アジア太平洋地域全体を支える見通し。 インドのナショナル証券取引所のIPOによる調達額は、力強い国内経済と活発な国内投資家を背景に初めて米国の大手取引所を上回った。LSEGのデータによると、過去1年間のインドのIPO額は149%増の184億ドルに達した。世界市場シェアは16.8%に拡大した。 JPモルガンは、インドは新興国市場の明るい材料であり、25年は24年以上に好調になると予測する。ただ、米国の金融政策や中国経済の動向に左右されるとの見方を示した。 オーストラリアでは、HMCキャピタルの20億豪ドル(12億5000万ドル)規模のデジコREIT上場と、ファーストフードチェーンのグズマンの3億3510万豪ドル規模のIPOという2つの大型案件により、24年に取引高が前年比294%増を記録した。 アジア太平洋地域全体ではIPOは前年から33%減少した。中国が前年比74%減の133億ドルと低迷が目立った。中国当局は香港上場を加速させるよう銀行に指示しているもよう。LSEGによると、24年の香港のIPOによる資金調達額は53億ドルで、前年の57億ドルから減少した。