鹿児島・与論町に大雨特別警報 奄美南部は9日夕方にかけ局地的に猛烈な雨のおそれ
鹿児島・奄美地方南部では8日昼過ぎから連続して発達した雨雲がかかり、記録的な大雨になっています。気象庁はこれまで経験したことがないような大雨になっているとして、9日午前2時40分、与論町に大雨特別警報を発表しました。 奄美地方では湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっています。このため南部を中心に8日昼過ぎから発達した雨雲が連続してかかり、記録的な大雨になっています。 9日未明と明け方には、沖縄本島地方から奄美地方にかけて線状降水帯による非常に激しい雨が降り続き、命に危険が及ぶ災害が発生する危険度が急激に高まったとして、名瀬測候所は顕著な大雨に関する気象情報を2度にわたり発表しました。 レーダーなどによる解析では、与論町付近で9日午前1時までの1時間に約120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報も発表されました。 与論町では9日午前6時までの24時間降水量が1978年の統計開始以降最も多い588.5ミリを観測し、11月の平年の約5倍の量になっています。 こうした中、気象庁はこれまで経験したことがないような大雨になっているとして、9日午前2時40分、与論町に大雨特別警報を発表しました。奄美地方に大雨特別警報が発表されたのは初めてのことで、今後、大雨特別警報が発表される地域が増えるおそれもあります。 与論町では大雨による災害がすでに発生している可能性が高く、直ちに身の安全を確保しなければならない状況になっています。低い土地の浸水や土砂災害に最大級の警戒が必要です。 一方、和泊町と知名町に出されていた洪水警報は午前7時前解除されましたが、与論町には引き続き洪水警報が出ています。 奄美地方ではこの後も雨が断続的に降り続く見込みで、特に南部では9日夕方にかけて局地的に1時間に最大80ミリの猛烈な雨が降る所がある見込みです。10日午前6時までに予想される24時間降水量はいずれも多い所で奄美地方北部で150ミリ、奄美地方南部で300ミリとなっています。 大雨による災害のほか、奄美地方の北部と南部では10日夜遅くにかけて、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
鹿児島テレビ