山本由伸は17勝で最多勝、松井裕樹は登板過多…日本人メジャー新人4投手「明暗クッキリ」な予測成績
51%。 圧倒的な得票率で新人王最有力候補となったのは、オリックスからドジャースへ移籍した山本由伸(25)だ。1月8日にメジャー公式サイトが今季の新人王を予想するアンケート結果を公表。ナ・リーグでは山本が2位の選手の得票率(17%)を大きく引き離し、ダントツの1位となった。 「だ、ダメッ!」…カブス鈴木誠也&愛理夫人が結婚直前「タワマンの熱い夜」お泊り現場写真 はたして山本は、ファンの期待通りの活躍ができるのだろうか。楽天からパドレスへ入団する松井裕樹(28)やカブスと契約した今永昇太(30、DeNA)、1月10日現在移籍先の決まっていない上沢直之(29、日本ハム)はどうか。日本人ルーキー投手4人の成績を、メジャー事情に詳しいスポーツジャーナリストの友成那智氏が予測する(発言はすべて友成氏)。 ◆7人ローテで休養可能 まずは、12年総額約470億円という破格の契約となった山本だ。 「ハイファストボール(高めの速い球)とロースプリット(低めに落ちる球)は、メジャーで成功する投手の条件です。野茂英雄も佐々木主浩も田中将大も、この二つの球種を駆使し米国で活躍しました。山本も二つの球種を得意としている。期待通りの活躍をしてくれるはずです。 ドジャースという球団も山本にとってメリットが大きい。得点力も守備力も高いので、安心して投げられます。通常メジャー球団は5人ほどの先発投手を用意しますが、ドジャースは毎年7人がローテーション入りする。疲れが溜まったり不調になった先発投手がいたら、休める仕組みです。山本も自身をアピールしようと春先から飛ばすでしょうから、夏場にヘバるかもしれません。しかしドジャースなら、しっかり休養できるんです」 同僚に実績十分の大谷翔平がいるのも心強い限りだ。具体的にどれくらいの成績を残せるのだろう。 「メジャーは打高投底で、防御率は3点前後に落ちるでしょう(過去3年で山本は1点台)。昨季のメッツ・千賀滉大ほどの防御率です(2.98)。メッツより格段に得点力のあるドジャースのチーム事情を考えると、千賀より打線に恵まれ17勝5敗。最多勝も夢ではありません」 次に、昨年3月のWBC決勝で先発した今永を予測する。 「今永は『奪三振能力の高い投手』という評価です。積極的に振ってくるメジャーの打者相手なら、日本にいた時(昨季はリーグ最多の174)より多くの三振を奪えるでしょう。三振を狙い勝負にいく分、一発を食らうケースも出てくる。勝敗相半ばする12勝10敗、防御率4点台前半になると思います」 同じく昨年のWBCに出場した松井には不安要素が多い。 「WBCのボールが合わず、国際大会では目立った実績がありませんからね。メジャーで通用するかは未知数です。セットアッパーでの起用となりますが、登板試合数は多くなるでしょう。 パドレスで頼れるのはダルビッシュ有ぐらいで、先発陣が弱い。中継投手の負担が多くなり疲労蓄積が心配です。負け試合でも投げさせられるでしょうから、モチベーションの維持にも苦労するかもしれません。3勝5敗5セーブ、防御率は4点台後半では」 最後は、昨季リーグ最多の170イニングを投げた上沢だ。 「上沢に期待されるのは『イニングイーター』としての役割でしょう。先発の4~5番手として、多少点をとられても長いイニング投げる投手です。打たせてとる技術にたけた上沢にはうってつけ。ただズバ抜けたボールを持っているわけではないので、苦しむとは思います。5勝9敗、防御率5点台前半ではないでしょうか」 期待通りの活躍、思わぬ低迷……。日本人メジャー新人4投手の明暗は、クッキリ分かれそうだ。
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