「昭和の体育会系」「兄貴分」中日・立浪 VS.日ハム・新庄 …名将になるかもしれないのはどっち?
今シーズンのプロ野球は、名将の″頭脳バトル″で幕を閉じた。ナカジマジックでパ・リーグ3連覇を達成したオリックスの中嶋聡監督(54)と38年ぶりの「アレ」を成し遂げた阪神の岡田彰布監督(65)は、日本シリーズ第7戦までもつれ込む一進一退の名勝負を繰り広げた。 【画像】ある日の中日ベンチ…まるで「最後の晩餐」のような悲哀が漂う… そのウラで――。実は今季、″2年連続最下位″という屈辱を味わった迷将がセ・パ両リーグで誕生していた。中日の立浪和義監督(54)と、日本ハムの新庄剛志監督(51)である。 「同じ’22年からチームを率い、今季は両者ともに82敗と互角の負けっぷりで2年連続のビリとなりました。数字上では共通点の多い二人ですが、性格は正反対。立浪さんは、規律や上下関係に厳しい″昭和の体育会系″タイプです。新庄さんは、選手と距離が近い″兄貴分″タイプですね」(スポーツ紙デスク) 異なるアプローチで来季からの下剋上を狙う両者だが、現時点で名将になり得るのはどちらなのだろうか。まずはその指導法を比較してみよう。 「監督の指導には絶対服従。それが立浪ドラゴンズです」と苦笑いするのは、現役中日選手のAだ。 「前半戦のある日、監督は目にかけたとある選手のスイングを″矯正″すべく、マンツーマンで指導していました。ところが、監督が教えた″上から振り下ろすようなスイング″がフィットしなかったらしく、しばらくしてその選手は元の形に戻した。監督はそれに気づくと激怒、二軍降格を命じたのです。今はそれぞれの個性に合った指導をするのが当たり前の時代ですから、選手たちは困惑しています。 『監督に逆らったら即二軍だし……』と顔色ばかり窺っている者も多い。 もちろん、監督の教えで開眼する人もいますよ。侍ジャパンに選出された岡林勇希(21)は、教えがハマって今季の安打数163はリーグ3位。ベテランの巧打者、大島洋平(38)さんの後釜に立候補する大活躍でした。岡林のように、常に緊張感のある雰囲気で練習できることを喜ぶストイックな選手も一部います」 黄金時代のPL学園さながらのトップダウン式指導は、選手間でも賛否が分かれているという。