「昭和の体育会系」「兄貴分」中日・立浪 VS.日ハム・新庄 …名将になるかもしれないのはどっち?
そんな立浪ドラゴンズのスポ根体質を「うちとは真逆」と評するのは、とある日ハム関係者だ。 「監督から直接指導が入ることはめったにない。選手たちは自分で考えて、限られたチャンスをモノにしなければならないので必死です。『監督に従えば出してもらえる』なんてことはなく、サボろうと思えばいくらでもサボれてしまう。頭を使わない選手にとっては立浪さんより残酷です。 今季、本塁打王争いを演じた万波中正(23)や、清宮幸太郎(24)ら主軸選手は監督の意図を汲み取って強振と軽打の使い分けができるようになり、打者として成長している。一方で、監督のビジョンについていけなかったり、監督が興味を失った選手は置いていかれます」 放任主義で″ひらめき野球″を体現していると思われがちな新庄だが、こと采配にはこだわりがあるという。 「監督は現役時代、ノーサインで奇想天外なプレーを決行しファンを喜ばせていましたが、ノムさんに可愛がられただけあって、監督としては規律を重視。選手たちには『サインには絶対服従』と指導しているようです。たとえばランナー一・三塁の場面でダブルスチールのサインを出した時のこと。三塁走者は状況を見て『間に合わない』と判断し、ホーム突入を自重したのですが、新庄監督はそれを叱責したんです。 『まだチームが弱いんだから、そこまで機転を利かせなくていい』と。まずはサインプレーを身体に浸透させ、その上で選手が個人で判断できるようになることを理想としているようです。6月8日の広島戦で怠慢プレーをした清水優心(ゆうし)(27)を翌日に二軍降格させるなど、厳しい采配を見せることもありました」(野球解説者の高木豊氏)
規律の中に理屈はあるか
新庄が自らの理想に真っすぐな反面、立浪采配には不可解な点が多い。 「8月25日のDeNA戦、立浪さんは6点ビハインドの9回に今季初登板の近藤廉(25)を送りこんだ。しかし、DeNA打線の猛攻を浴びて近藤は10失点。その間、立浪さんは投手交代を告げず、完全な見殺し状態に。顔面蒼白で投げる姿にファンから『がんばれ近藤』コールが起き、対戦相手のトレバー・バウアー投手(32)がフォローする異常事態となりました。なんとか3アウトを取った近藤の球数は62に達していた。潰れてしまってもおかしくなかった」(中日番記者) 前出の中日選手Aは、近藤のその後の扱いにも憤慨している。 「二軍に落とされた近藤は、炎天下のナゴヤ球場で2日間にわたってポール間を″罰走″させられたようです。コーチと話し合って決めたと球団は説明していますが、監督の″スポ根精神″への忖度が背景にあることは間違いない。近藤はシーズン終了後に戦力外通告を受けました」 別の中日選手Bも同調する。 「話題になった″令和の米騒動″の一件もそうです。監督が軽食コーナーにあった炊飯器を『試合前に米を食べると体が動かなくなる』と撤去してしまった。監督の現役時代は試合前に炭水化物を摂らないのが当たり前だったのかもしれませんが今の時代にはマッチしていないし、もし撤去するにしても説明が欲しかった。 なにより、『夕刊紙にリークしたのは誰だ』と犯人探しが始まったり、他球団の選手に『米すら食えないなんて大変だな(笑)』とバカにされるのがツラかった。やっと収まったと思ったら、昵懇の野球好きタレントである稲村亜美(27)に『米騒動の件、ホントですか?』と聞かれアッサリ『ホンマよ』と認めてしまい、話題が再燃しました。野球以外のことで不名誉な注目を浴びるのはイヤですよ」