氷見、曳山に復興願い 祇園祭開幕
能登半島地震で大きな被害を受けた氷見市最大の祭り「祇園祭(ぎおんまつり)」が13日、宵祭りで幕を開けた。華やかな曳山が市街地を練り歩き、市民や祭り関係者は従来の疾病退散に加え、震災からの早期復興を願った。 【写真】太鼓台を激しくぶつけ合う若衆=氷見市本町 初日は祭り発祥の地とされる御座町の曳山1基が町内を巡行した。旧御座町(南大町)の日吉神社で神事が営まれ、神輿(みこし)や太鼓台10台が練り歩き、市街地は多くの人でにぎわった。 今年は震災の影響で市内の道路で路面の沈下や陥没が相次ぎ、市が事前に曳山の巡行ルートで除雪車を試走させ、巡行に支障がないことを確認した。例年通りに日没後まで曳山や太鼓台が巡行し、夜のまちなかはにぎやかな声が響いた。 祇園祭は市中心部にある日吉神社と日宮神社の祭礼。江戸時代に疫病が流行した際に御座町の住民が京都・八坂神社から祇園神の分霊を迎えて祈願したところ、病が治まり、感謝の神輿が巡行したのが起源とされる。