モルドバ、EU加盟賛成「辛勝」 国民投票、交渉に影響懸念
【キシナウ共同】ウクライナに隣接する旧ソ連構成国モルドバで20日、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票と大統領選が実施され、中央選挙管理委員会によると、21日午後2時(日本時間同8時)時点の国民投票の得票率は賛成50.42%、反対49.58%となった。開票は在外投票の一部を残すのみで、親欧米のサンドゥ大統領は国民投票の勝利を宣言した。 国民投票に法的拘束力はないものの、ロシアの影響を色濃く受けてきたモルドバが、親欧米路線を決定付けられるかが焦点だった。ただ予想以上に賛否が拮抗し、6月に始まったEU加盟交渉への影響も懸念される。 サンドゥ氏は21日「私たちは、国の運命がかかった最初の闘いに勝利した」と述べた。 大統領選では、サンドゥ氏が得票率約42%で首位となった。過半数に達せず、同約26%で2位の元検事総長ストヤノグロ氏と11月3日に決選投票が行われる。ストヤノグロ氏は親ロシアの前大統領の支持を受けており、決選で親ロ派の票を集めるとみられ、サンドゥ氏の苦戦が予想される。