【マイルCS予想】秋のマイル王者決定戦 今年はBコース使用でレース傾向に変化も?
広い京都競馬場外回りコースを舞台とした秋のマイル王決定戦。定量で行われるGI競走だけに阪神競馬場で行われた2020年から22年までの3年間を含み、過去10年間の連対馬はすべて前走で重賞競走を経験している。また、京都競馬場で行われた過去10回で上がり最速馬は[3-1-1-8]で、上位3位以内馬の合計は[7-1-5-26]だが、今年の京都競馬場は年末までの連続開催となるため、今回はBコースが使用される(前回まではCコース)。これまでのデータよりは大外一気が決まりやすいかもしれない。 【動画】ブレイディヴェーグの距離短縮は歓迎? マイルCSの出走全馬をプロが斬る ◎ナミュールは昨年の優勝馬。もともと桜花賞1番人気でオークス3着、秋華賞2着だから世代牝馬を代表する1頭だったが、昨年のマイルCSを勝ったあとは香港マイル3着、ドバイターフ2着と海外で経験を積み、春の安田記念は日本産、日本調教馬として最先着の2着。海外遠征帰りで、出遅れたヴィクトリアマイル以外は堅実だ。今回は春の安田記念以来となるが、休み明けは[3-3-0-1]と苦にしない。C.デムーロとは3度目のコンビとなるのも心強い。そして、このレースは、いわゆるリピーターが多いことでも知られており、そういう意味からも注目したい1頭だ。 〇ソウルラッシュは昨年の2着馬で、一昨年は0.3秒差4着。今年に入ってからもマイラーズCに勝ち、安田記念は0.1秒差3着で、富士Sも0.1秒差2着なのだから衰えはなさそうだ。デビューしたばかりの頃は比較的長い距離を使われていたが、マイル戦へ矛先を向けると頭角を現し、この距離では3つの重賞勝利を含めて[6-3-2-4]。京都競馬場は[1-1-1-0]と得意にしている。年齢的に、もう大きな上がり目は期待できないものの、それでも現役トップマイラーの1頭という評価だ。 ▲ブレイディヴェーグはエリザベス女王杯優勝馬。強烈な末脚を武器とするが、エリザベス女王杯のゲートは褒められるものではなかったが、最内枠が味方して好位をキープ。危なげなく抜け出した。その1戦を除けば、すべてのレースで上がり最速を記録している。その後ドバイターフを目標にしたが脚部不安で休養。約1年ぶりの実戦となった府中牝馬Sでは11.7秒、11.4秒、11.0秒という加速ラップを後方待機策から推定あがり32.8秒の末脚で突き抜けた。今回は初めて経験する距離になるが、1800mで1分43秒台の持ち時計があり、こなしてくれることを期待したい。 △チャリンは英国から参戦してきた。マイルCSに外国調教馬が出走してくるのは09から3年連続でエントリーしてきたサプレザ、そしてイモータルヴァース以来のことだ。サプレサは3着2回4着1回。イモータルヴァースはスタートのタイミングがあわずに後方からの競馬を余儀なくされ、最後は内の悪いところに脚を取られて失速したが、それでも0.6秒差7着だった。チャリンは今年に入ってからの充実が目覚ましく、5つのG1競走含み、マイル重賞[5-2-0-0]。これが引退レースとのことだが、日本で実績のある父系でもあり、無視できない存在だ。 一昨年の優勝馬△セリフォスと、秋2戦の内容が良い△マテンロウスカイ、そして富士Sの勝ち馬△ジュンブロッサム。これまで掲示板を外したのは不良馬場の2000m戦のみ。2度のレコード勝ちが伊達ではないことを前走で示した。