「危険運転」か「過失」かが最大の争点 時速194キロ死亡事故 大分地裁で28日午後3時、判決言い渡し
大分市で3年前に起きた時速194キロの車による死亡事故について、裁判員裁判の判決が28日言い渡されます。当時19歳の被告の194キロでの走行は危険運転にあたるのか、過失にとどまるのか大分地裁の判断が注目されます。 【写真を見る】「危険運転」か「過失」かが最大の争点 時速194キロ死亡事故 大分地裁で28日午後3時、判決言い渡し この事故は大分市大在の県道で2021年2月、時速194キロの車が右折してきた対向車と衝突し小柳憲さん(50)が死亡したもので、運転していた当時19歳の男が危険運転致死の罪に問われています。 裁判の争点は、194キロでの走行が「危険運転」にあたるかどうかです。これまでの裁判員裁判で被告は「加速する感覚を楽しんでいた」などと述べています。 検察は危険運転となる根拠「制御困難な高速度」について「路面状況から車体が大きく揺れる上、夜間は視野が狭くなり運転操作を誤るおそれが高まる」。 また「通行を妨害」については「被告は現場を30回ほど走行していて右折車が来た場合、相手に急な回避行動をとらせるしかないことを認識していた」と主張。危険運転が成立するとして、懲役12年を求刑。危険運転致死罪が認められず、過失運転致死罪の場合は懲役5年を求めています。 一方、弁護側は「車線から逸脱することなく直進走行していて車を制御できていた。自分も大けがをしていて通行妨害する目的はなかった」と反論して危険運転には該当せず、過失運転致死罪の適用を求めました。 危険運転をめぐっては全国で猛スピードによる事故でも適用されないケースがあり、法務省が11月、有識者による検討会で運用の見直しについて案を取りまとめる中、大分地裁の判断が注目されます。判決は28日午後3時に言い渡されます。
大分放送