【2024 テイスト・オブ・ツクバ SATSUKI-STAGE】モンスターバイクの競演はさらに刺激的に!
2007年の初開催以来、国内最大級のサンデーレースイベントとして、また近年ではその頂点カテゴリーのハーキュリーズ&スーパーモンスターエヴォリューション両クラスによる混走レースで観られるトップライダーのバトルが、毎回のように2輪界を賑わせるテイスト・オブ・ツクバ。今回もそのハーキュリーズ&スーパーモンスターEvo.では期待にたがわぬ、熱いバトルが繰り広げられた。その模様などダイジェストで振り返ろう。 【画像】テイスト・オブ・ツクバをギャラリーで見る(11枚) 文/Webikeプラス編集部 撮影:赤松 孝
トップバトルを繰り広げた渡辺一樹、加賀山就臣に光元康次郎!
'80年代車を主役に、参加型レースとして'90年代にテイスト・オブ・フリーランスとしてスタート。2007年からは筑波サーキットが主催となり、テイスト・オブ・ツクバ(以下、TOT)へと改名されたこのビッグイベント。約1万人('23年11月大会が過去最高が1万100人、今回はそれに次ぐ9600人)のギャラリーを集める、押しも押されぬ国内最大のサンデーレースだ。5月11・12日の土日開催だった今回も、日曜日分の前売り券がほぼ完売してしまったほど。そんなギャラリーの多くのお目当ては、『大型車の高度な操縦技術と、製作改造技術の誇示を本クラスの主旨とする』とまでレギュレーションに明記された、国際級ライダーも参加可能なハーキュリーズ&スーパーモンスターEvo.の両クラスだったはずだ。 なにせ、レジェンド・加賀山就臣選手を筆頭に、直近では'23年のEWCも走った渡辺一樹選手、H2Rを乗りこなし'22年秋のハーキュリーズ優勝など表彰台常連の光元康次郎選手の3強によるバトル。さらにYELLOW CORN&OVER Racingが用意した2台を駆る、梶山知輝、松本隆征両選手(ともに全日本選手権ST1000経験者)が前者3人にどう絡むか? スーパーモンスターEvo.にCB1100Rで初参戦する、こちらも元ホンダワークスライダーで鈴鹿8耐最多勝の記録を持つ宇川 徹選手は? そして以外の各チーム・ライダーの動向は? 走り出す前から話題満載のレースだったのだから。 そして、そんなハーキュリーズ&スーパーモンスターEvo.混走クラスのレースは決勝前日の土曜日に行われた練習走行からヒートアップする。途中まで一番時計を記録していた渡辺選手のZ1000RRがエンジンブロー。どうなることか、とギャラリーが不安に包まれる中、見事ひと晩で修復を果たし、日曜日に開かれた注目の予選では加賀山の57秒886に次ぐ2位の58秒229。その予選では先の5人にTOTのベテラン、松田光一選手(#51・遊心&Webike・51RTT GPZ1000RX)を加えた6人が58秒以内のタイムを記録。決勝レースへの期待は高まっていく。 迎えた決勝では渡辺、加賀山、光元の3選手が規定の12周もの間、ずっと接近戦を繰り広げながらレースをリード。激しいバトルは直後を走った梶山選手に「ずっと見えてはいたけれど、とても割って入れる気がしなかった」と、レース後のインタビューで言わしめたほど。そして決着は最終ラップ、先行する光元選手をS字ひとつめのインから渡辺選手が差してトップに躍り出たところで決着。初出場だった'23年秋のTOTで加賀山選手に競り負けた雪辱を果たした。