「隠ぺい疑惑」で注目の元巡査部長盗撮裁判…初公判では検察、弁護側ともに言及なし 鹿児島地裁
鹿児島県警の元枕崎署巡査部長の男(33)による女性盗撮事件を巡っては、元県警幹部=国家公務員法(守秘義務)違反の罪で起訴=が「野川明輝本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」と主張している。21日の初公判では事実解明につながるかが焦点だったが、検察側、弁護側双方とも言及しなかった。 【関連】女性盗撮で逮捕後に2人目の子供が誕生…「どうしていいか分からなかったが味方したい」 妻の陳述書に、元巡査部長はうつむく 鹿児島地裁初公判
被告人質問は、起訴された計23件の盗撮事件の動機や手口に集中した。枕崎署は、盗撮疑いのあった被告を含む全署員に「盗撮」などをテーマにした研修を実施していたが、公判では一切触れられなかった。 隠蔽疑惑を巡っては、元幹部が「野川本部長が最後のチャンスをやろうと言った」などとして、事件指揮簿に本部長印を押さなかったと訴えている。捜査開始から逮捕まで約5カ月かかり、県警は「捜査が遅いとの批判は真摯(しんし)に受け止めるが、事件を隠せなくなったから捜査したという事実はない」と反論している。
南日本新聞 | 鹿児島
【関連記事】
- 【関連】女性盗撮で逮捕後に2人目の子供が誕生…「どうしていいか分からなかったが味方したい」 妻の陳述書に、元巡査部長はうつむく 鹿児島地裁初公判
- 【関連】女子トイレに侵入して隙間から、時には階段で後ろから…「興味を抑えられなかった。葛藤あったが回数重ねるうちにまひした」 23件のうち9件は職務中、盗撮の元枕崎署巡査部長に懲役2年求刑 鹿児島地裁初公判
- トイレに侵入し同じ女性を12回スマホで盗撮 元鹿児島県警巡査部長の初公判はあす21日 鹿児島地裁
- 生後1カ月の娘の前頭部殴り脳障害で死なせた男、懲役6年の地裁判決不服とし控訴 高裁宮崎支部
- 鹿児島県警隠ぺい疑惑…枕崎署員の盗撮事件は21日初公判 「異例の捜査経緯」元幹部が本部長を“告発”