「老眼を感じた時」でも快適に過ごす目のケア方法4選【薬剤師に聞いた】|美ST
最近、スマートフォンや本が見づらい、小さい文字が読みにくいと感じることはありませんか?その悩み、老眼の可能性があります。老眼はお年寄りの悩みというイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実は30代から老眼を自覚する人も。老眼の基礎知識のほか、おすすめのセルフケアも併せて解説します。
1.老眼の症状と進行
まずは、老眼の症状や、進行が始まる年齢について解説します。 【(1)老眼の症状】 老眼は、近くのものが見えづらくなる目の老化現象です。老化により、目のレンズにあたる「水晶体」の弾力性が失われ、水晶体を支える「毛様体筋」が弱まることで調整力が低下し起こります。また、手元のものが見にくくなるだけでなく、距離の違うものにピントを合わせづらくなることも。そして、目がかすむ、薄暗いところでものが見えにくいといった症状のほか、頭痛、肩こりなど、目以外の部分の不調につながることもあります。 【(2)老眼は何歳から?近視だと老眼にならないってホント?】 老眼の進行は一般的には40歳前後から始まり、60歳ごろまで進行するといわれていますが、最近では30代から老眼を自覚する人も増えています。 また「近視は老眼にならない」といわれる場合もありますが、これは誤り。近視、遠視に関わらず、誰でも老眼になります。遠くが見えにくく近くが良く見えるのが近視ですが、近視の人が老眼になっても遠くよりは近くのほうが見えると感じます。正視(正常な視力)の人は、近くも遠くもきちんと見えている状態から変化するので、すぐに老眼の兆候に気づくのです。つまり「近視は老眼にならない」ではなく、「近視は老眼に気づきにくい」が正解です。
2.老眼かな?と思ったらまずは眼科へ
老眼の疑いがある場合は、まずは眼科を受診しましょう。視力異常は老眼以外の病気が原因になっている場合もあります。主な目の病気は以下の通りです。 ■白内障 加齢によって目の水晶体が白く濁る病気です。ものがぼやける、二重に見える、かすんで見える、光を眩しく感じるなどの症状を伴います。 ■緑内障 眼圧が上昇して視神経に障害が起こり、視野が狭くなったり、欠けたりする病気です。進行が進むと失明することもあります。 ■ドライアイ 目を守る涙の量が不足し、目がゴロゴロ・ショボショボする、目が痛い、目が充血するといった自覚症状があらわれ、角膜や結膜が傷つきやすくなります。 目の病気はこれら以外にも、糖尿病などの持病が関わっているものや、遺伝性のものもあります。自覚症状だけで病気かどうかを判断することは困難なので、眼科で医師の診察を受けましょう。