(テニス+卓球+バドミントン)÷3の球技 原爆で子を失った男性考案、エスキーテニス
テニスコートの8分の1のサイズにボールを入れるのはなかなか難しいが、慣れると打ち合いが続くように。ふわっと浮いたボールを、思いっきりラケットを振ってアタックを決めると気持ち良い。 同じプレーヤーが連続してノーバウンドで打ってはいけないという独自のルールのため、一度ノーバウンドで打つと後ろに下がらなければいけない。前後の動きが多く、短時間でもかなりの運動量になった。 また、ダブルスでは相手からボールを隠す「ブラインド」という技があり、相手後衛の前に相手前衛が立たれると、どこにボールが打たれるのか全く分からない。戦略的なプレーと頭脳戦に、記者はすっかりとりこになった。 ▽遺志 しかし、競技人口は減少しつつある。理事長は、かつては企業のチームがあり学生も多かったものの、「新型コロナウイルスの影響で学生のプレーヤーが一気に減った」と話す。 競技人口を増やすために体験会を開いたり、道具の貸し出しを行うなど連盟としても対策を講じる。「プレーしたい人がいれば、全国どこにでも道具を持って駆け付ける」と力を込める。
宇野本氏のひ孫も、普及活動に奮闘する。日本エスキーテニス連盟事務局の翼さん(39)は、昨年からエスキーテニスを取り入れた平和学習や体験会を、小学校や公民館で開催する。「曽祖父の遺志を継ぎ、平和への願いとともに、エスキーテニスを全国に広めていきたい」と意気込んだ。 問い合わせはエスキーテニス連盟事務局、電話082(251)1436。