ヤオコー「南北政策」で好調 地域の志向に合わせ高い顧客満足度 ミドルシニア層の多い北部とヤングミドル層の多い南部 利用シーンにこだわった商品の“二極化対応”も継続
食品スーパーのヤオコー(埼玉県川越市)が11日発表した2024年4~9月期連結決算は、純利益が前年同期比5・4%増の144億2千万円だった。売上高に当たる営業収益は17・9%増の3595億4400万円、営業利益は9・6%増の213億1600万円、経常利益は8・0%増の209億700万円だった。 巨大ヤオコー行列、オープン1時間前から長蛇の列 半額など人気、新産業拠点で 周辺は激戦区…
食品スーパー事業では小商圏の高頻度来店を促す「ライフスタイル業態」と広域エリアのまとめ買いに対応した「ディスカウント業態」の二つを深化させた。 商品面では日々の献立の提案や食事の課題解決につながる品ぞろえを充実。SPA(製造小売業)型商品の開発を進めた。販売面では若年層や子育て世代に支持される値頃感のある商品と「厳選100品」など利用シーンにこだわった商品の“二極化対応”を継続。既存店売上(単体)は6・3%増と堅調だった。 また、グロッサリー部門(食料雑貨)で導入した人工知能(AI)を使った需要予測型自動発注システムの生産性が向上。デジタル化の投資も進め、セルフレジを計44店舗で導入した。 会見した川野澄人社長は「ミドルシニア層の多い北部とヤングミドル層の多い南部など地域の志向に合わせた政策で顧客満足度をさらに高めていきたい」と店舗改装の投資にも意欲を示した。 25年3月期(通期)の連結業績予想は従来予想を据え置いた。