誰が?なぜ? 富士山登山道に無数の矢印 富士宮口6~8合目の岩などに塗料で 登山ガイド「許せない」
富士山の富士宮ルートの6~8合目にかけ、登山道沿いの岩などにペンキのような塗料で無数の矢印が描かれていることが8日、地元の登山ガイドへの取材で分かった。一部は山小屋の石積みにも描かれていた。同日までに県などに報告したという。富士山は国立公園に指定されていて、自然公園法などに抵触する可能性がある。 取材に応じたガイドの男性によると、10月下旬にガイド仲間から「矢印がある」などと連絡を受け、7日に被害を確認した。6~8合目の約170カ所にスプレー塗料とみられる白い矢印が描かれていた。8合目より上でも複数見つかったが、特に6合目と新7合目の間は5~10メートル間隔で矢印があった。元祖7合目の山小屋の石積みにも2カ所矢印や、「登山道」と文字も書かれていたという。 男性は、6合目以上が通行止めになった9月10日以降から10月下旬にかけ、何者かが複数回にわたって矢印を付けたと推察。「しつこく描かれていてひどい状況。何が目的かは不明だが、富士山の景観を汚す行為で気分が悪い。許せない」と憤った。 富士山では2017年にも須走ルートで無数の矢印が見つかり、国や県などが除去作業に追われた。
静岡新聞社