佐々木朗希（Ｃ）共同通信社

　ロッテからポスティングシステムを利用してメジャー挑戦する佐々木朗希（23）。25歳ルールによって、メジャー球団と契約するのは1月15日以降になる。160キロ超の速球と落差の大きいスプリットが武器の右腕だけに、20球団以上が争奪戦を繰り広げている。佐々木の掛け値なしの評価から、あまり知られていない私生活まで徹底解剖する──。 【写真】白井球審がロッテ佐々木朗希と松川虎生を威嚇し大炎上！ ■評価 　メジャーの各球団は数年前から佐々木の球種ごとのデータを分析、数値化してメジャー平均と比較している。ある球団のデータによれば、中でも秀逸なのはスプリット。ときに140キロ台のスピードがあり、なおかつ落差がケタ外れだからだ。ストレートの質も球速もメジャー平均を上回っているものの、スライダーは平均以下とか。 「故障がちなのは気になるにしても、ポテンシャルの高さは過去に海を渡った日本人選手と比べてもケタ違い。投手としての資質は大谷翔平や山本由伸以上。25歳ルールがなければ、MLB投手史上最高額となる12年総額約465億円でドジャース入りした山本以上のカネが動くはず」とはメジャースカウト。 　そんな投手がマイナー契約しか結べない25歳ルールのおかげで、最大10億円強で手に入るのだから20球団以上が争奪戦に名乗りを上げるわけだ。 ■メンタル 　プロ5年でシーズンを通して先発ローテを守った経験が一度もない。最多イニングは22年の129回3分の1で、規定投球回数にも満たない。大きな故障につながる前に自身でブレーキを踏み、離脱するからだ。 「危機管理能力にたけている」とはメジャーのスカウトだが、それがCSだろうとお構いなし。23年のCSでは首脳陣に背中を押され、それでも投げたのは3回だけだった。大船渡高3年時、甲子園出場のかかった夏の岩手大会決勝を欠場したのも自らの意思だったというから筋金入りだ。 「以前、首脳陣から体力がないし体を大きくした方がいいと筋トレを勧められても、今でも160キロを投げられるし、筋骨隆々になっても制球が悪ければ意味がないという趣旨のことを言って周囲を驚かせた。負けず嫌いで、勝ち気な性格です」（ロッテOB） 　192センチ、92キロ。ひょろっとした体で、東北出身。代理人のジョエル・ウルフ氏は「メディア絡みであまり良い経験をしていないことを考えれば、より小規模なチームの方が着地点として有益かもしれないという議論もある」と言ったが、メンタルはある意味、とてつもなく強靱だ。 ■住まい 　いつのころからか、都内高級マンションに1人暮らし。21年オフから都内のジムに通ってトレーニングをしているため、基本的に門限のある寮を出たことで好きなタイミングで存分に体を動かせるようになったのはプラスだ。 ■食事 　本拠地のゾゾマリンで試合のあるときは、弁当持参で球場入りすることが多かった。 「個人契約する栄養士が作ったものだと聞きました。白米は球場のものを食べているので持ってきているのはおかずだけです。中身までは分かりませんがアスリートに必要な栄養素とカロリー計算されたものが詰められているようです。食事の量？　ある時期からものすごい量を食べるようになって……白米だけでもたぶん1食800グラムは食べていると思います」（選手のひとり） 　米1合分の白飯が300～350グラムで約2人分といわれるから、その倍以上、4、5人前は食べるということか。 ■オンナ 　憧れの女優は佐々木希（36）。ロッテ入団時に手紙をもらったことはあったが、23年1月のバラエティー番組で初対面すると「顔、小さいっス」とメロメロ。佐々木希から「同じ東北なので、お酒は飲みますか？」と聞かれると、「飲まないです。1年間飲んでいないです」。だが、番組進行役に「希ちゃんからお酒飲もうって言われたら飲む？」と振られると、「飲みます」と言って周囲を爆笑させた。東北の純朴な青年といったイメージながら、マンションの住人のひとりはこう言った。 「正面玄関は使わず、ゴミ置き場付近の裏口から出入りする姿を何度も見ています。帽子を目深にかぶって、人目を避けるようにしている。けど、あれだけ背が高ければ、いやでも目立ちますって（笑）。いつだったか、背が高くてモデル風の美女と一緒に帰ってきたこともありますよ」 ■車 「白のベンツを運転していた」との目撃情報があるものの、日頃は関係者が運転する黒いワンボックスカーに乗って球場入りしているようだ。