預かった猫が隙間から脱走 ペット探しを依頼するも悪質で失敗、自分たちで探す!
業者とのトラブル
「業者さんが来てくれる14時まで、警察や保健所に連絡し、迷子チラシを作って、家族と近所に配りながらアンレーを探しました。約束をキャンセルした友人も事情を聴いて駆けつけてくれたので、途中からは3人体制で探しました。そうこうしているうちに、約束の14時になったのですが、業者さんが現れません……」 約束の時間を10分過ぎ、20分過ぎ、連絡を入れてもつながらない。川田さんが不審に思い始めたころにようやく20代前半の作業着の男性3人が現場に現れた。おもむろに捜索をスタートしたころには時刻は14時半を過ぎていたという。 「依頼していた1時間、3人は一生懸命アンレーを探してくれているように見えました。でもあきらかに、猫を探すための特別な知識や道具は持っていませんでした」 業者が捜索を始めて40分ほど過ぎたころ、雨曇りで持ちこたえていた天気が崩れ、ポツリポツリと雨が降り始めた。すると、捜索を終えた業者から、思いもよらない発言が飛び出した。 「3人のうちのリーダーのような青年が、捜索時間中に雨が降り出したということで、『雨料金』としてプラス25,000円を請求すると言うんです。ホームページや問い合わせの電話であらかじめ説明がなかったことと、根拠のない価格に抗議したのですが『受付の者が説明したかどうかはわからない』と、こちらがうそをついているというスタンスで譲らず、結局交渉して値引きをしてもらうことでその場を収めました」 業者とのやりとりにもやもやした気持ちは残ったが、アンレーの捜索に集中したかった川田さんは、ひとまず気持ちを切り替えた。 「脱走に気づいた時から目をつけていた、家の裏の空き家を中心にアンレーの名前を呼びながら探しましたが、結局その日は出てきてくれませんでした……」
空き家で姿を確認
しかし、川田さんの読みは外れていなかった。2日目の捜索時に、家の裏の空き家からアンレーが現れたのだ。 「そのとき私は他の場所を探していて、息子が空き家を探していたんです。息子によると、アンレーの姿が見えたので、名前を呼びながら餌でおびき寄せたら近寄ってきたそうです。でも、そっと捕まえようとしたら逃げられてしまって、捕獲はかないませんでした」 とにもかくにも、居場所はつかんだ。次は確実に捕まえたかった川田さんは、プロのペット探偵の捕獲を参考にすることにしたと言う。 「本業のペット探偵がどんな探し方をするのかインターネットで調べてみたところ、猫がいそうな場所に捕獲器を仕掛けると知り、すぐに通販で捕獲器を注文しました」 翌日には捕獲器が届き、その日の夜、早速空き家に仕掛けることにした。 「翌朝、夫と一緒に捕獲器を見に行くと、猫がかかっていました。しかし、近づいてよく見てみると、近所の野良猫……。知っている顔だったので、ごめんねと謝って逃しました」