意外と多い、「孤独で苦しんでしまう人」の意外な共通点
孤独の悪循環を断ち切るには
このような行動は、多くの「孤独な人」に共通している。 どうでもよさそうなことで突然連絡が来たりする経験がある人もいるはずだ。 〈自分以外にとってどうでもよいことを他者に連絡してしまう。しかも大量のメールや電話を何度も送り付けることで相手にとっての面倒を増やす。その結果として相手からすれば連絡を返すのが面倒になる。 だからこそ返信がこない。返信がこないからこちらはますます連絡する回数を増やし、相手が遠ざかっていくという悪循環におちいっている。 電話にしても、孤独感をまぎらわすために鬼電と長電話をすることでますます嫌われる。自分との電話を価値あるものとして相手に認識してもらえない。ぞんざいな扱いを受ける。ぞんざいな扱いを感じ取って、ますます孤独感を強めるという悪循環におちいる。比喩として、あるいは戯曲として、客観的に孤独が発生する状況をながめてみれば、誰にとってもばかばかしい経営の失敗例として認識できることだろう。〉(『世界は経営でできている』より) では、孤独の悪循環を断ち切るにはどうすればよかったのか。 〈まずは「メールや電話で誰かと連絡を取ることは手段であって目的ではない」ことを認識することだ。さらに、自分の孤独を癒やすために他者の労力や関心を一方的に奪うのではなく、孤独を感じずにすむ場を創造してしまう必要があるだろう。 たとえば何らかの専門知識を蓄積したうえで、誰の相談にも気軽に乗ることを公言し有言実行することで、定期的に他者と交流できるようにするという手もある。あるいは自分と同じく孤独な人が集まれる場を用意する、書物や芸術を通じて過去の偉人と対峙することで孤独を癒やす、ペットを飼う、自分自身と対話する時間を楽しむといった手もある。〉(『世界は経営でできている』より) つづく「老後の人生を「成功する人」と「失敗する人」の意外な違い」では、なぜ定年後の人生で「大きな差」が出てしまうのか、なぜ老後の人生を幸せに過ごすには「経営思考」が必要なのか、深く掘り下げる。
現代新書編集部