昭和オヤジは口あんぐり! いま通学や習い事に「子どもだけ」で使える「子どもタクシー」なるサービスが存在していた!!
安全安心な通学・送迎を行う「子どもタクシー」ってなに?
けしからん! なにが気に入らないかって、いまどきのちびっ子はタクシーで学校や塾、習い事に出かけるんだそうですよ。なんと贅沢、なんて甘やかしっぷり! 筆者の親父なんぞが聞いたら往復ビンタ喰らうくらいの大問題じゃありませんか。 【写真】3000万円以上のクルマに誰でも乗れる!? ”超”高級車のタクシーが存在した たしかに、共働き夫婦だったり、やむにやまれぬ事情で「今日だけはタクシーで」ってのはわかりますけど〈アプリに登録すれば予約も簡単〉かなんかのキャッチに「ママ、ちょっとお眠だからタクってちょうだい」は本末転倒。せっかく子どもが懸命に勉強しようってのに、ママ友と韓流ドラマに首ったけとか「ママもヨガ教室なのよね」なんていうのは親としていかがなものでしょう。 ともあれ、子ども向けタクシーは全国で普及しているサービスで、大いに助かっている方も少なくないようです。普通のタクシーと違うのは、子どもだけで(または兄弟や友達)乗ることが可能で、支払についてもアプリ決済などちびっ子が「いくらでちゅか?」とやらなくてもOKだったりするのです。また、ヘビーユーザーに対しては「顔なじみ」の乗務員が来てくれたり、あるいは指名まで可能だったりして「息子が乗務員さんのことが大好きで、毎回楽しく通園しておりました」なんて評判も。 ちなみに、タクシー会社によっては子育てシッター養成講座を受けたドライバーが対応するなど乳幼児だって乗せられそう。さらには、下車したあとに乗務員さんがわざわざ電話で任務完了のお知らせまでしてくれるときたら、たしかに安心・安全なサービスといえるでしょう。 が、やっぱり昭和育ちの皆さんは納得しがたいはず(笑)。安心・安全だといったって、所詮はタクシーですから料金だってバカになりません。会社によっては通常料金に加え、子ども料金の上乗せ設定すらあるのです。やはり、日常的にタクシーを足代わりにしているお金もち、金満家庭むけサービスと考えるべきでしょう。
子どもタクシーが今後の階層ヒエラルキーの指標になりかねない!
気になるのは、リッチファミリーが子どもタクシーをバンバン使うのは百歩譲ってよしとしても、これが増長して「子どもの送り迎えはタクシーが常識!」みたいな風潮になるのは譲れません。「あら、山田さんちはまだマイカーで送り迎え? 旦那さん、ご苦労なさってるのね」などとせせら笑いなんぞ浮かべられようものなら、はらわた煮えくりかえるはず。 あるいは、前カゴにひとり、おんぶでふたり目、後ろにひとりの計3人のちびっ子を載せたママチャリ母ちゃん。そんな彼女たちがタクシーに乗り込むちびっ子を見たらどうなるでしょう。「母ちゃん、あれなーに?」前カゴで鼻を垂らした次男坊。すると、後ろに座った長男坊が「オラも子どもタクシー乗ってみてー」と、声をあげ、背負った三男も「バブー!」と甘えちゃう。いたたまれなくなった母ちゃん、ペダルをこぐ足にも力が入りません。その晩、父ちゃんが尻でもさすろうものなら「触んじゃねえ! この甲斐性なし!」と訳もわからず責められたりなんかしちゃうのです。 やはり、子どもタクシーはやむにやまれぬ事情のご家庭むけとしましょうよ。リッチな方々はリッチなクルマで送迎して、一般人への優越感はあくまでベントレーやマイバッハでゲットするのが吉。 すると、そのうち「子どもリムジンサービス」なんてのが出てきそうで、「ウチはダイムラーのストレッチを予約したざます」とか、「は? アメリカ大統領と同じくビーストじゃないと心配じゃありませんこと、ホホホのホ~」などとエスカレートしそうで、これまた目も当てられません。ほんと、日本という国はどこへむかっていくのでしょう(笑)。
石橋 寛