「完璧なタイミング」アジア決勝目前のU-23日本 尻上がりに調子を上げるチームは「まだベストを出していない」と米メディアが分析
U-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)は現地時間5月3日(日本時間4日)、いよいよ決勝戦が行われる。顔を合わせる日本、ウズベキスタンはすでに五輪出場権を獲得しており、ファイナルはアジアの頂点を懸けて激突する。 【動画】細谷真大が2戦連発!藤田の絶妙パスから生まれたエースの会心先制弾の映像 日本は今大会、グループステージ初戦の中国戦、前半から退場者を出しながらも勝利するという、波乱含みのスタートを切った。また、3戦目の韓国戦で敗れグループ2位となり、ノックアウトステージのカタール戦では、数的優位の状況が続いた中、90分で決着をつけることができなかった。 ゴールキーパーも含め、選手を試合毎に大きく入れ替える大岩剛監督の采配にもさまざまな意見が飛び交い、その中で勝ち上がってきた日本。だが、五輪切符が懸かったベスト4のイラク戦は日本の個々の選手の特徴が発揮され2-0で難敵を撃破。準決勝という重要なシチュエーションで「ベストパフォーマンス」との呼び声の高い試合を繰り広げた。 そして、ウズベキスタンとの決勝を前に、海外メディアからは若きサムライたちがここからさらにポテンシャルを開花させると見通す声も聞こえてきている。 米スポーツサイト『ESPN』は現地時間5月2日(同3日)、日本の今大会の戦いを振り返るとともに、決勝に臨むチーム状態への見解を綴っている。 同メディアは、「日本は中国とアラブ首長国連邦に勝利し十分に良いスタートを切ったが、どちらの試合でも力んでいるように見え、普段日本が得意とする規律や鋭さを備えたサッカーを披露するのに苦労した」とグループリーグでのパフォーマンスを分析。また、3試合を終えた時点では「日本はベストの状態にはほど遠いように見えた」と指摘している。 さらに、指揮官の采配にも言及。「選手層の厚さは常に日本代表の重要な強み」としながらも、「グループステージを通しての定期的なローテーションは、監督のオオイワがまだ最強のメンバーを決めかねていることに起因しているのではないかと疑わないわけにはいかなかった」と論じている。 しかし、カタール戦での辛勝を経て、イラク戦で相手を圧倒した試合内容により、攻守それぞれのプレーヤーの本来の力が発揮されてきたと説明。この2試合、連続でディフェンスライン4人を同じ顔触れで組んだ大岩監督の采配にも触れながら、「イラク戦は最も完璧な試合内容」「危なげなく試合を終えた」などと賛辞を並べた。 同メディアは、現在も「サムライブルーはまだベストを出していない」と評し、他にも「“セカンド・ギア”であっても、彼らはここまで来る方法を見つけている」と印象を綴っている。加えて、「2度目のU-23アジアカップ制覇を目指す日本は、完璧なタイミングでチーム状態を上げてきたのかもしれない」として、最後のゲームでのさらなる躍動に期待を寄せた。 試合毎にプレーが磨かれてきたという若き日本代表が、いよいよ今大会の集大成となる決勝のピッチに向かう。4大会ぶりのアジアタイトル奪還まであと1つだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]