40歳の誕生日を迎えた出田裕一、39歳の加藤寿との大ベテラン対決で「必ず倒して勝ちます」
プロボクシングの日本スーパーウエルター級タイトルマッチ（東京・後楽園ホール）の前日計量が7日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われた。3度目の防衛を目指す王者の出田裕一（40）＝三迫＝はリミットより500グラム軽い69・3キロ、同級3位の加藤寿（39）＝熊谷コサカ＝は69・6キロでともに1回でパスした。 体重が約3週間前には既にリミットを下回っていたという出田は「とても良い状態です。食べたいとか飲みたいとか、そういった欲求もなく、良い練習ができて、ちゃんと（体重を）落とせた」とコンディションは良好だとした。 この日が40歳の誕生日。報道陣に祝福されると「よくここまで頑張ってできてるなっていう感じで、自分を少し褒めたい。周りのサポートがあってこそできていることなんですけど」と照れながら語った。 2月に同級1位だった小林柾貴（角海老宝石）に2－1の7回負傷判定勝ちし、2度目の防衛に成功。5月には第2子となる長男が誕生し、「かわいいなってすごい感じます。育児にしっかりと参加している」とミルクをあげたり、おむつ交換をしたりしているという。長男誕生後初めての試合で「勝たねばっていう感じですかね」と気合を入れた。 数年前に1度スパーリングを行ったことがある1学年下の加藤については「足を使って典型的なサウスポーの闘い方をされて、少しやりづらかった印象を持っています」と警戒。40歳1日での日本王座防衛となれば、自身が持つ39歳4カ月6日の最年長記録を更新する。「勝つためにやることをやるだけかな。自分の得意とする接近戦にいかに入って闘うか。手数で圧倒していくっていうイメージです」と戦略の一端を明かし、「全力を尽くして、必ず倒して勝ちます」とKO勝利を宣言した。 対する2度目の日本タイトル戦となる2連敗中の加藤は「もうやるしかない。どれだけ開き直ってやれるかだと思います」と決意を示した。「皆さんが想像している展開、出田選手は近い距離で、僕は長い距離で闘う展開になると思う。長い距離で闘う展開をいかに続けられるかが鍵。良い試合をしてベルトを奪いたい」と言葉に力を込めた。 大ベテラン対決となったことには「どういう形であれ、注目していただけるのはありがたいこと」と歓迎。「ある程度年齢がいってもやれるというのは出田さんが示してくれている。その道を僕が走っていけるようにしたい」と敬意を持ってすべてを奪うつもりだ。39歳3カ月8日での日本王座獲得となれば、堀川謙一の持つ38歳11カ月4日を上回り、最年長記録となる。
興行は動画配信サービスのFODプレミアムで午後6時頃から生配信される。プロ戦績は出田が35戦18勝（9KO）16敗1分け、加藤が26戦12勝（8KO）12敗2分け。（尾﨑陽介）
