社会人にこそお勧め!仕事で成果を出すための「大人の自己分析」紹介
自己分析ができたら…それを日々にどう活かせばいい?
前述のような方法で洗い出した価値観や強みを活かせる仕事、職場、働き方を日々選択しながら働くことで、よりイキイキやりがいを持って自分らしく働くことができるようになります。 そして、「仕事を充実させたい」人は、特にWillに注目しましょう。やりたいことや目標が明確であれば、現在の自分との差分が見えてきます。Will実現のために足りない部分をどう埋めるか、具体的な策を練ることができるでしょう。 一方で、Will/Can/Knowの3つの円が重ならないという人も多いと思います。特に多いのは、Willがどうしても明確化できず、Willの円が極端に小さいケース。経験が浅い若手は特に、この傾向があります。 Willは、CanやKnowが大きくなるにつれて育つもの。まずは、「Can=できること」に着目し、それを強化し、かつ増やす努力をしましょう。プレゼンが得意ならば、トレーニングを積んでプレゼンの精度を上げたり、さらに上手な人にフィードバックをもらってブラッシュアップしたりする。プレゼンの周辺にあるスキル…例えばコミュニケーション力などの強化に努める、など。 そうすれば、徐々にCanが拡大し、付随してKnowも増えます。そして、それらをベースに「こんなこともやってみたい」という思いが生まれやすくなり、Willが大きく育って円の重なりが生まれるようにもなります。
自己分析は、「自分らしいキャリア」を歩むための指針になる
自分の強みや持ち味、価値観などを理解することは、人生を漫然と過ごさず、目的を持って突き進むことにもつながります。 もちろん、自己分析をしなくても仕事はできます。何もせずとも仕事は日々上から降ってくるので、それをこなせばいいと考える人もいるでしょう。しかし、自分自身を把握しておかないと、「仕事はこなせているし、評価もされているようだから、まあこの道でいいか」と何となく毎日を過ごしてしまうことになりかねません。結果、定年退職するぐらいの年齢になって初めて「自分にはこんな可能性もあったはずなのに」とか「本当はこういう道を歩みたかった」などと後悔する人が、実はとても多いのです。 少しでも早く、その事実に気づいたほうが方向転換しやすく、自分で決めた人生を歩み直すことが可能。そのためにも自己分析は今すぐ行うべきだし、定期的なチューニングもお勧めしたいです。 なお、経営サイドから見れば、上記のような「指示通り漫然と働いてくれる人」が多いほうがマネジメントしやすいもの。自己分析の結果、やりたいことが明確になり、「私はこの仕事がしたい」「こういう働き方をしたい」と考え行動する姿勢は必要ですが、その結果、「一人ひとりにあまり主張してほしくない」「同一性を求めたい」という勤務先の方針との違いに気づかされ、悩む人もいるかもしれません。 もしそんな状況に陥った時は、転職を選ぶのも一つの方法ではありますが、まずは勤務先との距離を再考することをお勧めします。 例えば、月30時間残業をしていたのであれば、業務効率化に注力して月10時間まで抑えれば、差分の20時間分、勤務先との関係性が薄まります。関係性が薄まれば勤務先とのギャップを感じる機会も減り、悩みが軽減されますし、20時間の差分を「できること」の強化に費やせば、秘密裏に「やりたいこと」にも近づけるでしょう。