夫の年収600万円、私の年収が400万円で世帯年収が「1000万円」です。ふるさと納税で控除される上限額はいくらくらいでしょうか?
ふるさと納税は、寄付した金額に応じて税額控除を受けられる制度です。しかし、必ずしも寄付した全額が対象にはならず、控除対象の上限額が設けられています。上限額は、収入などによって異なるため、寄付する前に確認しておきましょう。 また、おおよその上限額の算出方法を知っておくことも大切です。今回は、自己負担額を除いた全額が控除されるふるさと納税の上限額や算出方法などについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
自己負担額を除いた全額が控除されるふるさと納税の上限額とは
ふるさと納税では、総所得金額などに応じて、自己負担額の2000円を除いた全額が控除される上限額が定められています。 総務省によると、控除対象となるふるさと納税額の上限は所得税が総所得金額等の40%、住民税だと総所得金額等の30%、さらに住民税の特例分だと住民税所得割額の20%と定められています。 ただし、自己負担額の2000円を除いた全額が控除される納税額は、上限設定が最も低い住民税特例分の「所得割額の20%を超えないこと」が条件です。 総務省によれば、所得割額の20%を超えていないとき、住民税特例分は以下の式で求められます。 ・住民税特例分:(ふるさと納税額-2000円)×(100%-10%-所得税の税率) なお所得税の税率は、令和19年中の寄付までは、復興特別所得税の税率が加算されます。 山口県下松市によると、これらの条件を踏まえたうえで、ふるさと納税の上限額を求められる式は以下の通りです。 ・住民税所得割額×20%÷(90%-所得税の税率×1.021)+2000円(自己負担分) ■ふるさと納税の計算で使う「総所得金額等」「所得割額」とは? 国税庁によれば、総所得金額等とは給与所得だけでなく、雑所得や不動産所得、配当所得などの所得に、長期譲渡所得と一時所得の半額と山林所得、退職所得を合算した金額をいいます。また、給与所得は年収から給与所得控除を引いた金額です。年収とは金額が異なるため、計算をするときによく確認しましょう。 住民税の所得割額とは住民税のうち、所得に応じて決められる金額です。税率は基準が10%で、自治体によっては変動するケースもあります。