●金沢で総会、採択 　北陸新幹線建設促進石川県民会議は26日、敦賀以西の延伸に関し、現行の小浜ルートだけでなく、米原ルートも含めた再検討を国に求める決議を採択した。小浜での延伸を要請してきた従来の姿勢を見直し、県民の総意として小浜での着工を目指す政府・与党をけん制した格好。与党整備委員会の今後の議論に影響を与える可能性がある。 　決議は金沢市の県地場産業振興センターで開かれた総会で採択された。県内の政治、経済関係者ら幅広い分野の約300人が出席し、異論は出なかった。 　小浜ルートを巡っては、国土交通省の試算で建設費が当初想定の2兆1千億円から最大5兆円を上回ることが明らかとなったほか、工期は15年から最長28年と見込んでいる。 　決議では、2016年のルート決定から「着工の前提条件に変化が見込まれる」として政府に数字を早急に示すよう要求。その上で「財源の確実な見通しもないまま着工5条件をクリアせずに着工することは認められない」と主張した。 　総会のあいさつで、名誉会長の馳浩知事は米原ルートの検討を求める県内の意見について「小浜ルートで着工されていないことへの不安感からだ。政府・与党は速やかに詳細ルートや建設費、工期などを明らかにしてほしい」と述べた。 　一方、総会後の取材に対しては「県としてのスタンスは小浜ルートで変わっていない」とも強調した。