【陸上】「日本王者&日本記録保持者」落合晃と久保凛が世界に挑戦!4×100mRは西岡軸に連覇へ、永原、中谷ら最強布陣/U20世界選手権見どころ
U20世界選手権が8月27日~31日(現地時間)までの5日間、ペルーの首都リマで開催される。今回で20回目の節目を迎える2年に1度の、20歳未満の世界一決定戦。パリ五輪の熱気冷めやらぬ中で、その五輪や世界選手権での活躍を目指す世界中のホープたちが集結する。 U20世界選手権日本代表をチェック! 日本代表は男子26名、女子13名の計39名。女子に1名欠場者が出たが、錚々たる顔ぶれがそろい、過去最強布陣との呼び声も高い。世界に挑むU20チームジャパンを展望する。
「日本選手権者」「日本記録保持者」の落合&久保、4継は連覇に挑戦
最強布陣の筆頭は、何と言っても男女800mの「日本選手権者&日本記録保持者」の落合晃(滋賀学園高3)、久保凛(東大阪大敬愛高2)だ。 ともに6月末の日本選手権で高校生優勝を飾った2人は、その後に大記録を樹立して日本の800mの歴史を塗り替えた。7月15日の第1回関西学連長距離記録会で久保は日本人初の2分切りとなる1分59秒93を叩き出すと、7月31日のインターハイでは落合が日本人初の1分45秒突破を果たす1分44秒80をマーク。久保が今季U20世界リスト6位で、落合は2位につけている。 また、どちらも東京世界選手権参加標準記録(男子1分44秒50、女子1分59秒00)が見える位置にいる。落合は「標準記録も視野に入れつつ、まずは優勝を目指したい」、久保も「自己記録を更新する走りと、優勝を目指していきたいです」と言葉に力が入る。 男子800mにはU20日本選手権を高校歴代4位の1分47秒80で制した吉澤登吾(桐朋高3東京)も出場。落合とともに決勝進出なるか。 前回大会、4×100mリレーで悲願の金メダルを獲得した。今回も個々にハイレベルのメンバーがそろう。その筆頭は、U20日本選手権、インターハイ2冠の西岡尚輝(東海大仰星高3大阪)だ。インターハイ準決勝では高校歴代2位の10秒11。桐生祥秀(日本生命)が京都・洛南高3年時に作った大会記録10秒19を11年ぶりに塗り替えた。決勝も10秒26(-1.5)で快勝している。U20日本選手権で10秒31を出して2位に入った小室歩久斗(つくば秀英高3茨城)とともに、世界のスプリンターにどう挑むか。 男子200mはU20日本選手権優勝の佐藤克樹(東京学館新潟高2)、インターハイを高校歴代4位の20秒61で制覇した若菜敬(佐野高3栃木)が出場。そして、この4人が軸となる4×100mリレーは連覇に挑戦する。個人種目で好結果を出して、弾みをつけたいところだ。 ロングスプリント陣の主軸は、400mハードルで代表入りした菊田響生(法政二高3神奈川)だ。U20日本選手権、インターハイともに400mとの2冠を達成。U20日本選手権で高校歴代2位・U20日本歴代7位タイの49秒77をマークした400mハードルで世界に挑戦する。今季U20世界リストでは2位タイ。2012年バルセロナ大会銀メダルの松本岳大以来のメダルも十分視野に入る。 400mハードルには50秒20の権田浬(早大)もエントリー。さらに400mは46秒台コンビの大石亮太(浜松開誠館高3静岡)、白畑健太郎(東洋大)が挑戦する。いずれも個人でラウンド突破を重ねていけば、その力を結集させる4×400mリレーも14年ユージン大会(2位)以来のメダルが現実味を帯びる。