世帯貯金額1000万円以上、働き盛り世代で増加!「500円玉貯金」「歩数貯金」…人気の貯金ルールは?
貯金アプリ『finbee(フィンビー)』を運営する株式会社ネストエッグ(東京都千代田区)は、このほど「貯金・お金」に関する調査結果を発表しました。それによると、世帯貯金額が「1000万円以上」の割合が2割を超え、過去最高となりました。特に20~50代の働き盛り世代で「1000万以上」の貯金世帯が増加していることがわかったそうです。 【調査結果】年代別の世帯貯金額比較を見る 調査は、全国の20~60代男女1000人(各年代200人)を対象として、2024年10月にインターネットで実施されました。 まず、24年度の「世帯貯金額」を調べたところ、「1000万円以上」の貯金割合が2pt増加し22%で過去最高となりました。 年代別に見ると、20~50代の働き盛り世代で「1000万以上」の貯金世帯が3年連続増加しており、20代は13%、30代は20%、40代は22%、50代は24%となりました。また、「500万円以上/1000万円以上」の貯金割合でも20代は22年の18%から24年では28%、30代も30%から38%に上昇しており、若年層の貯金意識の高まりが見て取れました。 一方、50代、60代は「100~300万円」(50代22%、60代15%)が増加。特に「貯金できない層」と「貯金できる層」の二極化が昨年進んでいた50代は「10万円~100万円」が23年の17%から24年では8%と11pt減少しており、その減少分が「100万円~300万円」の増加につながっていることから、23~24年の1年間で100万円未満の貯金額の層が貯金を意識して貯めた傾向にあったことがうかがえました。 続けて、「貯金目的の推移」を見ると、「資産運用」が23年の12%から15%へと増加してり、収入が伸び悩むなか、資産を増やすことへの関心の高さが見て取れます。 また、「貯金手段」では、「銀行の自動積立・定期預金」(30%)が最も多く、次いで「投資運用」(21%)、「別口座移し替え」(17%)が続きました。そのほか、20代では「貯金アプリ」(6%)を活用して貯金していることもわかりました。 さらに、「目標金額を達成するための貯金ルール」を世代別に見ると、「先取り貯金」「不用品の処分」「500円玉貯金」が全世代で人気に。特に20代と30代において、「不用品の処分」は定番の手段になっており、12%~14%を占めて年々人気が上昇しています。 そのほか、「推し貯金(好きなアイドルやキャラクターなどが活動をしたときに、推しへの気持ちを貯金する貯金)」「歩数貯金(1000歩歩く毎に100円貯金など歩いた歩数に連動して貯金)」「365日貯金(1~365までの数字から1日1回、好きな数を選んで同額を貯金)」「カレンダーの数字貯金(1日は1円、2日は2円というように日にちに合わせて貯金)」といった、エンタメ性があり、自分の趣味・嗜好に合わせたルールでコツコツ貯める貯金をしている人が多いことがうかがえます。 次に、「1カ月の家計項目別の支出額」を聞いたところ、「投資」(4万8546円)、「貯金」(4万7230円)、「食費」(4万5285円)がTOP3となり、すべて4万円後半の支出額となりました。 世代別に見ると、20代、30代は共通して「投資」(20代4万2726円、30代5万6176円)と「貯金」(同6万3236円、同4万9985円)が上位になったほか、40代も「投資」(5万7636円)が多くなりました。一方、50代と60代では「食費」(50代5万338円、60代5万6718円)が最も多くなっています。 さらに、24年と23年を比較して「支出が増えた項目」を調べたところ、1位「食費」(58.5%)、2位「水道光熱費」(44.7%)が上位を占めました。 年代別で見ると、物価高の影響がダイレクトに現れる「食費」で支出が増えた世帯が30代以上(30代61.0%、40代62.0%、50代67.5%、60代64.0%)において6割を超えており、この1年での食料品の高騰の影響が如実に現れる結果となりました。 一方、「趣味費」(16.5%)が20代で唯一5位にランクインし、自分の関心があることに関しては積極的な消費意欲がうかがええました。 「今後、増える予定・増やしたい項目」を尋ねたところ、1位「食費」(29.8%)、2位「貯金」(23.9%)が上位となった一方で、消費行動の「旅行」(18.6%)が3位にランクイン。時流的にも家計的にも我慢が続くなか、「旅行」への意欲は高いことがうかがえます。 年代別で見ると、20代は「貯金」(29.0%)、他の世代では「食費」(30代27.5%、40代34.0%、50代32.5%、60代32.0%)が最多となりました。 最後に、「貯金を増やすために(お金を有意義に利用するため)におこなっていること」を教えてもらったところ、「ポイ活」が全年代で最多となり、特に現役世代は約50%の普及率となりました。次いで2位の「キャッシュレス決済を利用する」は全年代で20%超となったほか、「支出の見える化をする(家計簿アプリなど)」の割合が全年代で1~4.5%上昇。特に20代の普及率が高く、14%→18.5%で4.5pt増加していました。
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