大阪モノレールが全線で運行を再開 復旧に時間を要した理由とは
18日午前7時58分ごろ、大阪府で最大震度6弱を観測する地震が発生した影響で一部運休が続いていた大阪モノレールが23日午前、全線で運行を再開した。 【拡大写真付き】18日撮影・大阪モノレール運行再開のメド立たず振替輸送バスを待つ人たち
復旧に時間を要していることについても発表
大阪モノレールは大阪空港駅(豊中市)から門真市駅(門真市)を結んでおり、運営する大阪高速鉄道の発表によると、18日の地震発生後は全線で運転を見合わせ、20日に大阪空港駅から万博記念公園駅(吹田市)間の運転を再開。 22日始発からは万博記念公園駅から南茨木駅(茨木市)間、彩都線の万博記念公園駅から阪大病院前駅(茨木市)間の運行を再開した。そして、23日は南茨木駅から門真市駅間の運転を再開し、全線再開に至った。 同社は、今回復旧に時間を要した点について以下の通り発表している。 ・モノレールの線路は上空にあるため、工作車(復旧作業をするための作業車)での作業しかできないこと ・落下物により、地上の人や車に被害を及ぼすことのないよう慎重な点検が必要なこと ・地震後、電車線を停電させ、工作車により最寄り駅に停車しているモノレールの手前まで点検・修復し、作業を終えると一旦、工作車をバックさせ、モノレールを車庫に戻す作業を繰り返していること
「振動で列車が落下することはない」
また、駅舎のエスカレーターやエレベーターも運転を中止し、メーカーによる点検などが行われていた。安全性については、支柱、軌道桁、駅舎躯体などの構造物は、マグニチュード7級の内陸直下で発生する地震動に対して、必要な耐震性を確保するよう耐震対策工事を実施。車両については、軌道桁を挟み込むように補助タイヤを配置。そのため、振動で列車が落下することはないと発表している。
運転再開、大日駅付近の様子は
23日始発から南茨木~門真市間も運行を再開。地下鉄谷町線と連絡する大日駅は、運行休止の間はシャッターが下りていたが、ようやく人の動きが戻った。駅員は「長い間、ご迷惑をおかけいたしました。特にトラブルもなく、本日(23日)は始発から動いております」と、笑顔を見せた。しかし、運休期間中、苦労した住民たちは多かったようだ。