「執着心がやどりがちな思い出の品々」どう向き合い、どう捨てる?断捨離提唱者やましたひでこが指南
断捨離しようとして作業を始めても、手が止まってしまうことありませんか?特に、思い出の品々を手放すのは、かなりの葛藤が…。どうしたらストレスなく手放せるのでしょうか。断捨離提唱者やましたひでこさん監修のムック『スムーズに進む! 漫画・はじめての断捨離』(宝島社・刊)から、抜粋してご紹介します。 〈写真〉「執着心がやどりがちな思い出の品々」どう向き合い、どう捨てる?断捨離提唱者やましたひでこが指南 ■思い出グッズは執着の象徴。焦らずに向き合いましょう 思い入れのあるモノ、思い出の品というのは断捨離がしにくくて当然。捨てられないからと、自分を責めたり悩んだりする必要はありません。断捨離は、捨てたくないモノを無理やり捨てる方法ではありません。今手放したくないという思いがあるのなら、一度保留にしてそのほかの捨てられるモノをどんどん手放していくほうを優先してください。 そうやってモノを捨てることで自分に実績がついてくると、自然と本当に必要なモノ、不要なモノの判断力も育っていきます。思い入れグッズに手をつけるのはそれからでも十分です。 「思い」のある品というのは、そこに執着心がやどりやすいモノ。それが、手放すのを躊躇させる原因です。ですが、モノはなくても思いはきちんと心の中にあると理解できれば、モノに依存して思い出保存をする必要がなくなっていきますよ。 ■思い出の断捨離1)家族に関わるモノ ■■大切にできる分だけ残して今の暮らしに生かす 子どもや孫が小さかった頃に描いた絵、学校の課題でつくった工作、ノートや勉強道具、部活の賞状など、子どもや孫の思い出の品はもっとも手放しにくいモノの一つかもしれません。ですが、もしそれらのモノがただ段ボールに押し込められているだけなら、それは手放してよいモノ。本当に捨てられないモノは、たとえば絵なら額縁に入れて飾ってあげるなど、今の暮らしに迎え入れましょう。親や祖父母からもらったモノや形見、子どもが家に残していったモノ、写真などの家族みんなで共有している思い出に関わるモノは、必ず家族や本人に許可を取ってから処分しましょう。 ▼断捨離対象はこんなモノ ⚫家族の写真 ⚫子どもが小さいときに描いた絵 ⚫学校でつくった工作 ⚫子どもが小さかった頃の服 ⚫家族旅行で買った置物 ⚫家族からもらった手紙 ■思い出の断捨離2)頑張りの証し ■■手放した瞬間から新しい自分になれる! 頑張ったご褒美に買ったバッグや洋服。自分磨きのために学んだテキストなど、頑張った証しとなるモノは、本当は要らないとわかっていても、なかなか手放す勇気が出ないかもしれません。もちろん、今の人生でも活躍してくれるモノ、見ると心から頑張る気持ちが湧き出るモノ、実際に今も大切に使っているモノは、無理に手放す必要はありません。ただ、それらが単にあるだけ、または今の空間を狭くするほどの量になっているとしたら、始末のつけどきです。学んだこと、頑張った証しはあなた自身に残っているのです。モノがなくてもその価値は奪われません。 ▼断捨離対象はこんなモノ ⚫賞状 ⚫トロフィー ⚫勉強した講座のテキスト ⚫ご褒美で買ったバッグや服、アクセサリー ⚫趣味の作品や道具 ■思い出の断捨離3)いただき物 ■■感謝の気持ちを込めてモノとはお別れを 人からいただいたプレゼントが捨てられないというのは、多くの人が抱える悩みです。これは、そのモノ自体の好き嫌いに関係なく、「人にいただいたモノだから」と、なんとなくそのままにしている場合も多いでしょう。家には、自分が今必要なモノしか要らないとわかってはいても、つい決断を後回しにしている状態の人も多いのではないでしょうか。そんなに気に入っていないけど、もらったから使っているというモノたち。人生に必要がないなら、この機会に手放しましょう。いただいたことに感謝をして、その思いを受け取って処分をしてください。 ▼断捨離対象はこんなモノ ⚫誕生日などでもらった品 ⚫手紙など ⚫結婚式の引き出物 ⚫結婚式の祝い品 監修/やましたひでこ 一般財団法人「断捨離®」代表学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片付け」に落とし込み応用提唱。誰もが実践可能な「自己探究メソッド」を構築。断捨離は人生を有意義に機能させる「行動哲学」と位置づけ、空間を新陳代謝させながら新たな思考と行動を促すその提案は、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。 『断捨離』をはじめとするシリーズ書籍は、国内外累計 700 万部を超える大ベストセラー。アジア各国、ヨーロッパ各国において30 言語以上に翻訳されている。
ヨガジャーナルオンライン編集部