認知症予防に始めたい「家事」で脳トレ ! 脳の強化法「脳番地トレーニング」とは?
片づけてほしいとき、3つの案を伝える。
家族に片づけをしてほしいときは、具体案を3つ提示する手も。「脳は明確な選択肢を挙げたほうが、考えがまとまりやすくなります。例えば、散らかった服があったら『これは洗濯する? しまう? 捨てる?』と具体的に伝えましょう。相手も理解し、次の行動がしやすくなります」
買い物は、個人商店で会話しながら。
年齢が上がるにつれて行動範囲が次第に狭くなると、脳は一気に老け込む。「人と会話する機会がどんどん減るので、コミュニケーション力も低下します。日常の買い物もできるだけ人と直接言葉を交わしながら選べる店へ。普段から楽しみながら伝達系を強化しましょう」
地域の活動に参加してさまざまな人に会う。
バラエティに富んだ人間関係も大切。「自分と気の合う人とだけ付き合っていると、脳への刺激は少なくなります。その点、地域の活動やボランティアに参加すると、出会うのは年齢も立場も異なる人たち。さまざまな視点、意見に触れられる場は、伝達系脳番地を鍛えてくれます」
[2.感情系脳番地]
好きな音楽をかけて家事をする。
「人は楽しいと思うと自然に体が動きます。それは家事も同様。ずっと後回しにしていた片づけも、好きな音楽をかけながらだとすんなり終えられることが。事前に自分が楽しい気持ちになれるシチュエーションを整えておくことも、感情系脳番地をより働かせるコツです」
イヤなことがあっても、 五七五で笑い飛ばす。
「すぐカッとなる、急に気が変わるなど、自分の感情が抑えづらくなるのは、喜怒哀楽を司る感情系の働きが低下しているサインです。失敗したり腹が立ったときは、五七五の川柳や俳句にして笑い飛ばしましょう」。客観的に眺められるようになり、感情のコントロールが可能に。
子どもの頃の思い出の料理を再現。
〝懐かしさ〞も、感情系脳番地を大いに揺さぶる。「子どもの頃に母親に作ってもらった味や思い出の味を再現すると、懐かしさとともに、当時の感情まで鮮明によみがえってくることが。また、嗅覚を司る脳番地は感情系の近くにあるため、料理の香りも感情系を刺激します」
料理は〝推し”のため、と想像しながら。
「感情系脳番地が一番活性化するのは、ドキドキ、ワクワク〝ときめいているとき〞です。料理をするなら、好きな俳優やアイドルなどを思い浮かべて『彼のために』と妄想しながら作るのも一案」。〝推し〞のためなら献立も盛り付けもいつもよりひと工夫したくなるはず。