「仕事ないから地元に戻る?」19歳で仕事が激減した高橋ユウ「芸能界を1回リセット」で感じた屈辱と新たな道へ導いた「言葉」
きっと「なんでここに?」というひと言が、当時の私の心に深く突き刺さったのだと思います。そのとき、まったく悪気のない些細な言葉であっても、人の立場や境遇によっては深く傷つけてしまうことがあるんだなということにも気づかされました。 実際、アルバイトだけの生活は8か月ほどでしたが、その後、もう一度芸能界で頑張ろうと考えていた頃に、姉が事務所を移籍するタイミングが重なって、今の芸能事務所に入れてもらえることになりました。
── それを機にモデルとして再スタートを。 高橋さん:そうですね。そして今の事務所のマネージャーさんが、モデルだけではなく、いろんな面で私を引き出してくれました。 たとえば、実家が貧乏だったことや、仕事がなくつらかった話などをテレビで話してみたらどうかと持ちかけてくれたんです。周りにずっと隠してきたことだったので最初は抵抗がありました。しかし、実際にテレビで打ち明けるとすごく心が楽になっていって。
「人の悲劇は喜劇」とも言うじゃないですか。私にとっては悲劇でも、それをおもしろおかしく話をすることで笑ってくれる人たちがいる。「同じように悩んでいたけど、元気がもらえた」と喜んでくれる人たちがいる。その言葉に救われました。そこからこれまで縁のなかったバラエティという道にもがり、新たな扉が開いたなという感じでした。 PROFILE 高橋ユウさん 1991年1月19日生まれ 滋賀県出身。モデル・タレント。『Cawaii!』の専属モデルを経て、テレビドラマ『仮面ライダーキバ』、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』シリーズなどで女優としても活躍。2018 年にK-1元世界王者のト部弘嵩選手と結婚し、現在は二児の母として子育てと仕事を両立している。 バラエティー番組等に多数出演するほか、コメンテーターや YouTubeでも活躍中。
写真提供/高橋ユウ
山田優子