東京製鉄、田原と九州工場の鉄スクラップ納入で深夜帯と日曜に500円上乗せ。16日から試験実施
東京製鉄は16日から1カ月間、田原工場と九州工場で平日深夜帯と日曜日の鉄スクラップ納入にトン500円を上乗せするインセンティブ制度を試験的に導入する。平日昼間に集中する傾向がある鉄スクラップ業者の納入を深夜帯に分散させ、トラックの待機時間縮減とともに両工場の入荷平準化を図る。同社では荷受けの効率化で入荷量拡大にもつなげたい考え。トラックの待機時間縮減は国土交通省の指針にも合致する。導入の成果が上がれば期間の延長を検討するとしている。同社が鉄スクラップ納入にインセンティブ制度を導入するのは今回が初めて。 納入プレミアムを試験導入する期間は3月16日から4月15日の1カ月間。両工場で月曜日から土曜日の0時~5時の受け入れ分(一次計量ベース)に全品種で一律トン500円を上乗せする。九州工場では、日曜日は終日(0時~24時)、一律トン500円プラスする。田原工場は、日曜日の荷受けを行っていない。納入プレミアムについては、近く両工場の直納業者に告知する。 同社では長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision2050」で2030年に600万トン50年に1千万トンへの生産拡大を掲げている。今回、田原工場と九州工場で納入プレミアムを試験導入するのは、同ビジョン実現に向けた両工場の原料調達拡大策の一環。 荷受け余力がある岡山工場と入荷の変動が大きい宇都宮工場は対象外とした。