「サリナさんは絶対見逃さない」“無敵モード”の古賀紗理那が仲間にも容赦なかった理由…パリ切符までの壮絶12試合「人生で一番必死な大会でした」
ライトからのバックアタック
日本はネーションズリーグに向けて、コート中央からの攻撃に加えてライトからのバックアタックにも取り組んできた。前衛でミドルの移動攻撃が使えないシチュエーションでも、相手ブロックを分散させるべく古賀や石川真佑がライトへ走り、高さと速さを活かした攻撃を展開するのだが、これまではバックセンターから打つことはあってもライトからはほとんど打っていない。 にも関わらず、古賀は練習を重ねるうちにすぐ習得した。その姿に驚かされたと話すのは、ネーションズリーグで正セッターとして多くの試合に出場した岩崎こよみだ。 「打ったことがないはずなのに、やればすぐにできちゃうし、すぐ打てるようになっちゃう。すごいなぁと思うし、セッターとしてはあの攻撃があると(コート横幅の)9mがめいっぱい使える。トスに対しても何でもOKではなく、もっと高いところで打ちたいとか、ちゃんと言ってくれるのもすごくありがたいです」 自分がやるべきことはやる。同時に、周りに対してもやるべきことはやろうとアプローチする。言われる側からすれば、時にその強さに恐れをなすこともあるが、求められることは間違っていない。 中でも、事あるごとに古賀から指摘を受けてきたのが、同じNECレッドロケッツ所属のミドルブロッカー、山田二千華だ。 1つクリアしても、もっともっと、と求められる。たとえば攻撃に入る時も「もっと早く入れるよね」と言われ、安易なコースにスパイクを打ってしまうと「もっと別のコースにも打てたでしょ」と叱責される。一見すれば厳しくも感じるが、そんな古賀の“強さ”に「救われた」と山田は言う。 「コンディションが悪いし、何もかもうまくいかなくて、自分に納得がいかない。余計に中途半端なプレーをしてしまっていたんです。そうしたら紗理那さんから『その日のコンディションとか、セッターの兼ね合いもあるんだから、その日のベストを出せばいいんだよ』と。やらなきゃ、やらなきゃと切羽詰まっていたので、紗理那さんからの『その日のベストでいい』という言葉で力が抜けました。 正直に言うと、試合の中で疲れてきたりすると『今、ブロックに行かなくてもいいかな』と思ったりすることもあるんですけど、紗理那さんは絶対見逃さないから『行けたよね』って言われる(笑)。でも本当に、言われるまんま、その通りだよな、と思えるから、今できることに焦点を当てよう、と考えられるようになった。紗理那さんのような人がいてくれるのが、本当にすごく心強いです」
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