「彼女に刺しゅうを作ろうと思った」けど挫折…十数年後、バズった〝動く刺しゅう〟 あの彼女はいま
42枚の刺しゅうを4秒アニメに
5月中旬、しゅげぇとんたんさんは刺しゅうを元に作ったコマ撮りアニメーションをX(旧Twitter)に投稿しました。 スマートフォン向けゲームのキャラクターをモチーフにした4秒の動画ですが、刺しゅう作品は42枚も使われています。 制作を始めたのは4年前。2児の父でもあるしゅげぇとんたんさんは、仕事や育児の合間に時間を見つけて少しずつ進めました。 投稿には、「このなめらかな動き…とてもすごい」「刺しゅうアニメーション初めて見た」「力作すぎて脱帽」というコメントが寄せられ、4万を超える「いいね」がついています。 「自分の好きなものじゃないと完成まで頑張れないのは分かっていたので、ゲームを題材にしました。ゲームのファンのみなさんがあたたかいコメントを残してくれてうれしかったです」 しゅげぇとんたんさんは、「老若男女関係なく刺しゅう好きの人を増やすことが目標」と話します。「SNSに刺しゅうの写真がもっともっと投稿される未来を考えるとワクワクします」 一方で、以前から「普通に刺しゅうしていても多くの人に見てもらえない」と課題に感じていたそうです。キッチン用品のザルや、はえたたきの網目に刺しゅうをした際は、多くの反響が寄せられました。 今回アニメーションで表現したのも、意外性を重視したからです。「刺しゅうは通常動かないものなので、〝動く刺しゅう〟があれば興味のない人にも見てもらえるのではと考えました」
プレゼントできなかった彼女はいま
刺しゅうをプレゼントできずじまいだった彼女とは、8年前に結婚しました。 その後も刺しゅう作品をプレゼントする機会はありませんでしたが、妻はしゅげぇとんたんさんの作品がSNSで話題になるたびに一緒に喜んでくれるそうです。 妻もクロスステッチが好きで、2年前、インターネット上のハンドメイドマーケットに2人でクロスステッチキットの店「ぴうる」を開きました。 モチーフにするのは、地元・北海道に生息する「シマエナガ」です。「手芸店にはないような、デフォルメされたかわいいシマエナガ」を意識して作っているといいます。 しゅげぇとんたんさんは今後もSNSでも発信し、「刺しゅうに興味のない方が見て驚いていただけるような作品作りを続けたい」と話しています。