高島屋と阪急が仕掛けるホリデー商戦 「マイプレシャスジュエリー」で自家需要を取り込み2ケタ増目指す
ジュエリー購入の動機付けとモノ以上の付加価値を提供 高島屋では、夏の七夕のイベント後に、8月10日を“ハートの日”として大切な人へジュエリーを贈るプロモーションを企画。今後も、継続的にプロモーションを開催していくという。「ジュエリーは洋服などと違い物理的に小さいので、見てもらえるような工夫や仕掛けをしないと目に入らない。だからどんどん仕掛けていきたい」と木谷バイヤー。ジュエリーは貴金属で、ある意味、贅沢品のため、ほとんどがショーケースに入っている。店内を歩いていても「見よう」と思わなければ自然と目には入ってこない。「ジュエリーの存在に気付いてもらい、購入の動機付けをすることが大切。贅沢品だが、特別要素をプラスことで需要を喚起したい」。イベントでジュエリーに関心を持ってもらい、新たな発見や販売員との会話により顧客とのつながりが生まれる。
七夕のイベントを開催したのは、一粒万倍日で財布業界が盛り上がった背景があるから。それが、ジュエリーにも派生し、一粒万倍日にブライダルリングを購入する人もいるそうだ。“一粒万倍日=幸運を呼ぶ”と“七夕=星に願いを”という要素に親和性があり、“星座石=自分だけの”というパーソナルな点も自家需要にマッチした。「誰もが幸せになりたいという消費者心理に響く仕掛けをしたい。モノ自体の魅力もあるが、購入により得られる幸福感が付加価値だ」と木谷バイヤー。ジュエリーは、“お守り”“願い事”などパーソナルな思いと親和性が高い商材だ。今後は、多様化するライフスタイルや価値観にフォーカスしたジュエリー提案の企画を予定しているという。