【山口県】太陽光パネル廃棄費用は積み立て 徳カン跡に太陽光発電 来年11月着工へ環境影響評価審議
周南市環境審議会(会長・中尾勝實山口大学名誉教授)が5日、徳山保健センターで開かれ、パシフィコ・エナジー徳山合同会社が長穂のゴルフ場、徳山カントリークラブに建設を予定している太陽光発電所の環境影響評価準備書について審議した。営業が終了したあと大量の太陽光パネルをどうするのかなどの疑問が出された。 今回の太陽光発電所は全国でゴルフ場だった土地に大規模な太陽光発電所を建設する事業を展開しているパシフィコ・エナジー㈱が計画。ゴルフ場全面を使い広さが188.4ヘクタール。能力は直流で12万408キロワット、交流で7万6,800きろワット。徳山カントリークラブは今年12月で営業を終了する。この日の説明では環境影響評価の手続き終了後の来年11月に着工し、27年11月の商業運転開始を目指し、30年間営業する。 準備書は工事中を含め、大気、騒音、振動、水質、動物・植物の生態系の調査結果を記載。ほとんどの項目は影響が出ないとしている。この日は同社の社員がこの内容と、工事による雇用創出や30年間で17億9800万円の固定資産税が市に入ることも説明した。 長穂の発電所では22万1千枚のパネルを設置するが、太陽光発電は今後、大量に出ると見られる使用後のパネルの処理が問題となっている。委員からはパネルの処理方法、パネルの大きさや形状、徳山カントリークラブに通じる道路の橋の強度などの質問が出た。 パシフィコ・エナジーは2012年設立で、同社で営業を終えた大規模な太陽光発電所はないが、操業中の発電所では年間100枚ていどの廃棄があり、適正に処理していると回答。営業終了時にそなえ、国の制度で廃棄時の処理費用として10年がかりで3億5千万円を積み立てて廃棄費用にあてることなどを説明した。 ■長穂太陽光発電事業の環境影響評価手続きと着工予定 計画段階環境配慮書 2022年5月31日提出 環境影響評価方法書 2022年10月31日提出 環境影響評価準備書 2023年11月14日提出 環境影響評価書 2025年提出 着工 2025年11月 商業運転開始 2027年12月